月: 2015年9月

Valvola IV 9/24 La.mamaを終えて

9月24日、渋谷La.mamaにてValvola IVのLIVE無事終了いたしました!

Valvola IV
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「ばるぼらの歌」

ちょっとばかり長文ですが、読んでもらえたら嬉しいです。

7月のある日、La.mamaの社長から「秋頃、ヴァイオリンの入ったバンドやユニットを集めたイヴェントをやりたいのだけど、良いバンドを知りませんか?」との問いかけがありました。

スグに思い浮かんだのは、昨年一緒にやったAzurVert

ヴァイオリンの南野梓さんに問い合わせた所、
「ギターの谷村の都合がつかないので、AzurVertとしては出演出来ないけど、どるたんさん一緒に何かやりませんか?」
との提案。


ところで、そのイヴェントは『秋の夜のビヨロンのささやき・ときめき』というタイトルになる予定。

もちろん、そのタイトルが、ヴェルレーヌの詩の一節にインスパイアされたものだという事には、気づいておりました。

文学青年ですから。(青年?)

しかし、そんな儚げなタイトルに似合う歌を私は歌えません。

そこで思いついたのが、そのイヴェントにふさわしいユニットを組んで出演したらどうだろう?
というアイディア。

人選は、全く迷いませんでした。

まずは、チェロのしゃあみん。

何度か一緒に演奏し、気心の知れたアーティストです。
彼の持っている情緒豊かな音楽性、表現力こそ、このイヴェントにふさわしい。

そして、もうひとりクラシックギターでの弾き語りで活動しているアーティスト、カルカンエコー。
彼女(?)の歌に、ヴァイオリンとチェロを絡めたら・・・想像しただけで、えもいわれぬ情景が思い浮かんできました。

この2人が、快諾してくれた時点でユニットが成功するであろうことを確信しました。

ヴァイオリン:南野梓
チェロ:しゃあみん
歌とギター:カルカンエコー
歌とギター:どるたん

4人組のユニットの誕生です。
さて、せっかく組んだユニットです、ユニット名をつけましょう。
という事で、少し考えてみましたが、割とスグにValvolaという言葉が浮かびました。

イタリア語で、バルブ(弁)の事なのですが、真空管一般をさす言葉としても使われるようです。
真空管アンプの音色が好きな私なので、ぬくもりのある音色かつ、どこか郷愁をそそる音を奏でるユニットにしたい、との思いもありました。

カルカンの提案でIV(ギリシャ数字の4)をつけて、Valvola IV

最初と最後にVの字が入っていて、バランスも良いし、Vの字が多いのもViolinの入ったユニットにふさわしい気もします。

読み方は、イタリア語と英語の混合でヴァルヴォラ・フォー
語呂も悪くないのでは?

まあ、そんな感じでユニット名はValvola IVに決定。
と同時に、せっかく新しいユニットを作ったので、このユニットで演奏するための曲を作ろう。
と思い立ちました。

ギターを持ち鼻歌を歌い始めたらスラスラスラと、あっという間に詩もメロディーも最後まで出来てしまいました。

詩のアイディアの種は、実は以前からあったもので、一度、『SAVE』というチャリティー企画のために書いた『Usual Suite』という曲に、『ばるぼらの歌』冒頭のフレーズと似た一節が使われています。

その時には、ほんの一節だけだったのですが、今回、新たにValvolaというモチーフを得て、しっかりと形にすることが出来ました。

その歌の中に

紡ぎだそう、ばるぼらの音

今歌おう、ばるぼらの歌

というフレーズがあります。

ユニット名の読み方は、「ヴァルヴォラ」なのですが、歌の中ではなんとなく「ばるぼら」と表記してみました。
その時、頭の隅に手塚治虫の漫画『ばるぼら』が、浮かんでいた事は否定出来ません。

とはいえ、10代の頃に読んだ作品なので、細部までは記憶しておりません。
また、当時読んだ、手塚の他の作品(特に大都社系)と混同している部分があったりなかったり。

そんなこんなで『ばるぼら』の事が気になり始めましたが、残念ながら今、手元に本が無いため、WEBで検索したところ、『ばるぼら』の事に触れているブログを見つけました。

そして、なんと、そこには驚くべき記述が!

冒頭シーンの説明として

>二人の出会いは、「バルボラ」がヴェルレーヌの詩の一節「ヴィオロンのためいきの身にしみてひたぶるにうら悲し・・・」と口ずさんでいたことから。

これ!!

このシーン、すっかり忘れていたけれど、鮮明に思い出しました!
ここで、この文章の冒頭を改めて読んでみてください。

今回出演するイヴェントのタイトル『秋の夜のビヨロンのささやき・ときめき』
まさに、そのヴェルレーヌの詩からインスパイアされたタイトルなのです。

まとめると

  1. ヴェルレーヌの詩にインスパイアされたタイトルをつけたイヴェントに出演する事に
  2. そのイヴェントに出演するために作ったユニットがValvola IV
  3. Valvola IVで演奏するために作った曲が『ばるぼらの歌』
  4. 『ばるぼらの歌』から思い出した手塚の『ばるぼら』の冒頭に引用されていたのがヴェルレーヌの詩

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って感じです。

なんか不思議・・・・・・

ユニット名『Valvola IV』を考えた時には、手塚の『ばるぼら』は、全然頭に無かったのに、こんな風に結びついていくという。

という事で、告知です!

新ユニット、Valvola IV、デビューLIVE

9月24日(木)

渋谷La.mama

『秋の夜のビヨロンのささやき・ときめき』-クロスロードファンタジア-

●びん博士

●向島ゆり子+高橋香織

●Valvola IV [カルカンエコー(Vo+G)/しゃあみん(Cello)/どるたん(Vo+G)/南野梓(Violin)]

OPEN/START 18:30/19:00

ADV/DOOR ¥2800+D/¥3000+D

http://lamama.net/

よろしくお願いいたします。

『ばるぼらの歌』初演 at APIA40

9月19日、APIA40、どるたん、しゃあみん、ルイス稲毛のトリオLIVE終了いたしました。

開演時間になってもしゃあみんが現れないというアクシデントが発生しましたが。

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灰身滅智

APIA40でのLIVEまで、いよいよ、あと1週間となりました。

このLIVE、灰身滅智というすごいサブタイトルを付けていただきました。
文字通りに捉えれば、「身を灰にし、智を滅する」という事でしょう。

全身全霊をかけた歌の力によって、己を無の境地へと高めていく。
そしてオーディエンスをも導いていく。
そんな思いを、この日出演する三組に託していただけたのかと思います。

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