新潮文庫版「老人と海」

新潮文庫版「老人と海」

私を形成しているもの

今の自分を形成する一部になっていると言えるほど印象に残る様々なものを「私を形成しているもの」としてとりあげていきます。他のSNSなどに投稿したものを加筆修正して再掲載しているものもあります。
※この下に書かれた年号は作品の発表年ではなく私がその作品に初めて触れた(と思われる)年。またはそのイベント、出来事を経験した年。
※ただの思い出話です。


1971

新潮文庫版「老人と海」ヘミングウェイ著

新潮文庫版「老人と海」

これ、私が初めて買った文庫本です。
たぶん小学5年生ぐらいの頃。
それまでは文庫本の棚は、子供の見る所ではないというか、気づかないというか、なんだか意識の外にあったのですが「ここにある本も読んでいいのだ!」と、ある日突然気づきました。

わくわくしながら、それまで気づかなかった棚を端から端まで見て、これを買ったわけですが、買った理由は・・・

1.安かった(140円ぐらい?もっと安かったかも)
2.薄くて簡単に読めそうだった
3.なんとなく(作者の名前も題名も)知っていた

そういった全く文学的ではない(主に経済的)理由で購入した初めての文庫本。

感想はというと(小学生の私は)、正直、あまり何も感じませんでした。

その後、20歳ぐらいの頃、入院中に読み返した時には、じんわりと面白く感じて、さらにその20年程後に読み返したらしみじみ面白かったのです。

よく面白い本や映画や音楽との出合いに関して「10代の頃に出合えて良かった!」と思う事が多いのですが、この本は、逆にちょっと出合うのが早過ぎた。

そして思うのは、私、「後から考えると死んでいてもおかしくなかった」という経験が非常に多いのですが、その経験の中のジャンルとして、大怪我とか大病以外に「一人でどこかに行って人知れず苦戦している」というジャンルがあります。

そんな時にこの老人と同じように、がんばったり、途方にくれたり、あせったり、一息ついたり、誰も知らない所でひとりでもがく自分がいました。

※ちなみに初めて買ったちょっと大きいサイズのマンガ単行本は「あぶさん」1巻(もちろん初版)

※画像はAmazonから

Dorutan


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