2024年10月前半に観た映画
10月が半分終わりました。まだ夏が続いているような気候なのに「今年もあと少し」感を同時に感じる変な感じ。今期は外に出る事が多かった&やる事が多かった割にはまあそこそこ映画も楽しめました。
☆印は、映画に対する評価ではなく、あくまでも個人的な好き度ランク。
☆5つ=大好き、☆4つ=好き、☆3つ=ふつう、☆2つ=ちょっと苦手、☆1つ=苦手
という感じ。
1日『エンバー 失われた光の物語 (City of Ember)』(Amazon)☆☆☆☆
まず言っておきたいのは、上の画像はこの映画の内容を誤解させるような意図をもって作られた気がします。この絵だけだとキラキラしたファンタジー映画を想起させるのだけど、内容はけっこうダーク。だからこそ楽しめた。何らかの事情で地上に住めなくなった人類の一部が地下にコミューンを築く、歴代市長には200年後に開けるように託された箱が受け継がれるのだが、途中で箱は行方不明に。200年後設備の老朽化などで地下コミューンは崩壊寸前、その時・・・という話。活躍する子供達(特に主演のシアーシャ・ローナン)がとても良い。
6日『ターミネーター』(Amazon)☆☆☆☆
今更ながら初見です。CGの無い時代の特撮にそそられました。話もまあ面白かった。けど、展開はほぼ読めてしまい、やっぱりそうなるよね、という着地点に落ちつきそれはそれでエンタメとして正しいのだけど、若干物足りなくもあり。有名な「アイルビーバック」のセリフは、もっと壮大な「いつか必ずもどってくるその時には・・・」みたいなニュアンスでこの作品の胆なのかと思っていたら、本当にただの「また来るわ」ですぐに戻ってきた!こんななんてことないシーンのセリフだったとは!!(笑)
7日『妖怪大戦争 ガーディアンズ』(Amazon)☆☆☆
妖怪大好き、荒俣宏大好き、大魔神大好きな私としては、予告を観た時から楽しみにしていた作品なのに、昨日やっと観ました。まず大魔神を出すならビジュアル的にしっかりと継承して欲しかった。なんでいじりたがるかなぁ、余計なオリジナリティー必要ないから。妖怪たちは有名な役者さんを贅沢に使っているのに、誰だか全然分からなくて、すぐに分かったのは大森南朋と大倉孝二だけ。大映妖怪映画オマージュ的なシーン(スローモーションでの百鬼夜行とか)は嬉しかった。全体的には楽しめたようなそうでもないような微妙な感じ。
8日『青くて痛くて脆い』(Amazon)☆☆☆
まあ、タイトル通りの「青くて痛くて脆い」人の話。こういう人、こういう人たち本当に苦手で、これまでの人生でずっと避けてきたタイプの人たちの話でした。歪んだ嫉妬感情とか本当に気持ち悪い。でも、こういう人実際にいるんだよなぁ、みたいな。杉咲花と吉沢亮の演技に惹かれて最後まで観られたという感じ。最近の日本(の商業)映画にありがちなエンドロールでの唐突な「桜舞い散る」系J-POP曲が気持ち悪かった。こういう終わり方大嫌い。ここまでの話もエンディングシーンも台無し。
9日『碁盤斬り』(Amazon)☆☆☆☆☆
これは面白かった。引き込まれるように最後まで観ました。色々と展開は読めてその通りに話は進んでいったし、ラスト近く最大の見せ場はタイトルが盛大なネタバレになっているのだけど、分かっていても思わず息をのむような緊迫感。誠実に生きているのに、そうじゃない人によって人生狂わされるのは切な過ぎる。草彅剛は良い役者だな、と感心。そして白石和彌監督作品の強さにも感心。
10日『私、オルガ・ヘプナロヴァー』(Amazon)☆☆☆☆
映画を見終わってからオフィシャルサイトを見て「チェコ最後の女性死刑囚22歳のオルガ、心震える実話」と知った。過去の虐待行為などにより不安定な精神状態を抱えて生きているオルガ。最終的には自分が死ぬか、他人を殺すしかないという気持ちに追い詰められていく。とにかく苦手だらけの映画なんだけど、目が離せなかった。例えば、とにかく音楽が一切流れない。音楽少な目の(特に日本の)映画が苦手な私なのに、全然苦にならなかった。確かエンドロールも無音。タバコが大嫌いでタバコを吸うシーンに目を背けがちの私なのに、オルガは常にタバコを吸っていて、それを見るのは気分悪いのだけど、そんな気分の悪さを感じつつもつい見続けてしまう。何か強烈な引力がこの映画にはある。
14日『大雪海のカイナ ほしのけんじゃ』(Amazon)☆☆☆☆☆
TVシリーズのつづき。TV版はかなり好きでした。そして劇場版は期待以上でした。TV版の時から、ナウシカ的な世界観を感じていて、それは間違いではないのだけど、ここで描かれるのはもう一回りスケールが大きかった。これは未来の地球創生(再生?)神話。キャラクターも作画もストーリーも魅力的な作品でした。音楽も良かった。
15日『帝都大戦』(Amazon)☆☆☆
原作『帝都物語』が大好き過ぎて、たまに観たくなってしまう映画版。観たくなってしまうのは好きだからではなく、その面白さがあまり分からないから。映画版が好きな人とは好きのベクトルが違うのだろうな。原作『帝都物語』の何が好きかというと、実在の人物や場所、実際の事件などが物語に織り込まれて、本当にあったのかも?と想像してしまうような部分。あるわけないんだけど。そういう所が映画にはあまり反映されていなくて、ただの超能力霊力勝負みたいな描かれ方。それなりに面白いんだけど、ちょっと物足りないのだな。
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