日: 2024年11月7日

麻酔が効かない話

実は今日これから手術です。
2024年11月7日(木)8:30AM執刀開始
って感じ。

なので、このブログは前日11月6日の朝に書いたもので、7日早朝に自動公開される設定。

さて「近況報告」に書いたように、私は現在絶食中。
首の付け根あたりに入れたカテーテルから24時間点滴で栄養を摂取している状態。

ここに挿管する前に麻酔を打つのだけど、一発目、さて処置開始
「いててて!」
「効いてない?ちょっと足しますね」
さてもう一度
「いててて!」
「効いてるはずなんだけどな~、もう少し足しますね」
じゃあもう一度
「いててて!・・・実は麻酔あまり効かなくて」
「いや、そんな事ないでしょ?」
「実は足の手術した時に・・・」
というちょっとしたやりとりがあって、もう少しだけ麻酔プラスしても痛みは消えなかったけど、我慢できそうな痛さだったので「我慢できます」って事で処置開始からの挿管完了。

その「足の手術の時」の話をひとつ

もう30年以上前の事、バイク走行中、横から飛び出してきた車に衝突という事故。昨日のブログ「16年周期説」にも書いたけど、左足下腿骨複雑骨折(のちに頚椎症も発症)でした。

その足の手術は、ある程度腫れがひくまで執刀できないという事で、事故当日の夜はベッドに固定され点滴で抗生剤やら痛み止めやら体に入れてた感じ。たぶん。

この時の痛みがとんでもなくて、どんなに我慢しようとしても「うぐぐぐ、ぐわ~~~!」みたいなすごく大きな声が何度も出てしまう。

そのたびに院長先生が痛み止めを足してくれる。
すると我慢できるレベルの痛みまで落ち着くので、同室の方々に消え入りそうな声で
「すみません・・・声出さないように我慢しているんだけど・・・」
なんて謝る私。
しかし、また1時間もしないうちに 「ぐわ~~~!」と叫び出す。院長登場。ちょっと治まる。
一晩中その繰り返し。

翌朝、痛みになれたのか、痛みがひいてきたのか、疲れ果てたのか、とにかく叫ぶほどではなくなった私。
そこに回診の先生方。チーフ的な先生が点滴のところにあるメモか何かを見ると
「院長!こんなにモルヒネ打ったんですか!!!」
「仕方ないだろ!!一晩中叫んでるんだから!!!」
「中毒になっちゃいますよ!完全にほにゃらら量超えてるじゃないですか!!」
「仕方ないだろ!!」
私のせいで一晩中眠れなかった院長と怒鳴りあいになっちゃった。

こんな事があってから数日後の手術。
背中?腰椎のあたりに打つ硬膜外麻酔。
麻酔を打ってから少しして足の裏を筆状の何かで触る。
「感じますか?」
「感じます」
点滴に麻酔薬(かな?)を足す。数分後。
「感じますか?」
「感じます」
これを数回繰り返した後に
「そんなはずないだろ!」とメスを入れる先生。
「うぎゃ~~!!」と叫ぶ私。
心の中で「これモルヒネ打ち過ぎたせいじゃね?」とか考えている私。
その後、なんだかんだで、執刀開始。
しばらくは何も感じなかった私の下半身。

しかし、地獄はこれからでした。

まだ全然手術が終わらないというのに、私の下半身は感覚を取り戻していったのです。
何やら膝の上、腿辺りを針金でギリギリと締め上げられているような感覚、このまま締め上げられたら足がちぎれてしまうのではないかというような激痛に襲われ、叫び始める。どんなに我慢しようとしても上半身が暴れ出す。それを抑える助手的先生。
それがすごく長い時間続いたような気がするのだけど、手術が終わったあたりの記憶は曖昧。
意識飛んだのかな?

この「針金で締め上げられるような感覚」は何なのかな?
と、しばらく考えていたんだけど、よく考えれば実際に腿の辺りを何かで締め上げられていたのでは?と思い当たりました。止血のために。
って事は、私、かなりしっかり足の状態を知覚していたのでは?
ああ、恐ろしい。怖ろしい。

そんな事がありました。

そして、この時足の骨を固定したプレートを抜く手術の時は全身麻酔にしてもらいました。
全身麻酔にもリスクはあるけど、痛みを感じる状態で、しかも何をしているか分かる状況で体を切られるのはさすがにつらかった。

今回は全身麻酔。

安心して、何も感じずに手術を終える事が出来そうです。

それでは行ってきます。