John Lennon Yoko Ono『Double Fantasy』

John Lennon Yoko Ono『Double Fantasy』

私を形成しているもの

今の自分を形成する一部になっていると言えるほど印象に残る様々なものを「私を形成しているもの」としてとりあげていきます。他のSNSなどに投稿したものを加筆修正して再掲載しているものもあります。
※この下に書かれた年号は作品の発表年ではなく私がその作品に初めて触れた(と思われる)年。またはそのイベント、出来事を経験した年。
※ただの思い出話です。


1980

John Lennon Yoko Ono『Double Fantasy』(1980年発売)

今日、12月8日は、John Lennonの命日。
あの日、1980年12月8日から、44年(日本では12月9日になっていたのだが便宜上)

このレコードが発売されたのは、1980年11月17日。
Wikiによると英米での発売日となっているが、日本でもその頃に発売されたと記憶している。
発売日に手に入れて、毎日、何度も聴いていた。
あの日までは。
レコードを買って以来、ターンテーブルには、このレコードがずっと乗りっぱなしになっていた。
あの日も、ターンテーブルの上にはこのレコードが乗っていた。

ジョンの曲とヨーコの曲が交互に入っていたので、ジョンの曲だけをテープに録音して聴いているという人もいたけれど、私はヨーコの曲も気に入っていたので、聴く時には、必ず、A面~B面通して全曲聴いていた。
ただ2曲目に収録されているヨーコの「Kiss Kiss Kiss」を聴く時だけは、ヴォリュームをぐっと下げていた事を思い出す。艶めかしい声で「抱いて、抱いて」という言葉が入っているので人に聴かれたら恥ずかしいと思ったのだ。

1曲目の「(Just Like)Starting Over」で高らかに活動再開を宣言したジョン。
来日公演まで予定されていたという話だ。

B面1曲目の「Watching The Wheels」は、当時の私の心境にものすごくフィットしていた。
中学生の時に「The Fool On The Hill」を聴いた時の気持ちと同じ心境だった。

このレコードに入っている曲は、全曲大好きだ。
音も好きだし、メロディーも言葉も。
そしてそこに漲っている生き生きとしたエネルギー。心。愛。
そういったものを受け取り、毎日感動していた。

しかし、あの日以後、しばらくの間、このレコードを聴く事が出来なくなってしまった。

随分と経って、このレコードに針を落とした日の事を憶えている。
冒頭「(Just Like)Starting Over」のベルの音だけで堰を切ったように涙が溢れ出した。
泣きながら聴き続けて、最後の曲、ヨーコの「Hard Times are Over」で、さらに激しく涙した。

「つらい時は去った」という希望を歌ったような歌詞が、優しい歌声が、こんなにも皮肉に聴こえるなんて。たまらなくつらい気持ちになってしまったのだ。

それから何年もしてから、この曲を冷静に聴く事が出来るようになりました。
大好きな曲です。
「Hard Times are Over」




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