日: 2025年2月11日

Daniel you’re a star

昨日、抗がん剤の点滴から10日ぐらい経過して、そろそろギターも触れるようになり、喉の違和感も和らいできたので、部屋で何曲か弾き語りをしてみた。

まあまあ、なんとか形にはなってきたので、久しぶりに録画してYouTubeにでもあげてみるかなと思い立つ。
私が癌治療中だという事を知っている方々への「元気です」「弾き語りも出来ます」の報告の意味も込めて。

とはいえ、指先はまだ若干痛むし、大きな声も出しづらい、という事で簡単なコードで力まずに歌える歌をチョイスしてみた。
それは、Elton Johnの「Daniel」
何度か練習してから、これならいけそうだと、とりあえず一休みしてからビデオをセットすることに。

その時、なんとなく開いたFacebookで、坂本カツミさんの訃報を目にした。

正直かなりうろたえた。
こんな言い方はなんだが「訃報慣れ」している最近の私は、ちょっとやそっとの訃報には動じなくなり、涙を流すような事もほとんどないのだけれど、昨日ばかりは、そういうわけにはいかなかった。

しばし茫然、しばし涙。

その後、気を取り直して、自分のやるべき事をやろうと、ギターを手に取り、もう一度「Daniel」を歌ってみた。

全然、歌えません。

Danielの歌詞の端々で、カツミさんの事を思ってしまう。そのたびに涙で歌えなくなる。
自分の中で完全に、ダニエル=カツミさんになってしまうのだ。

年上のお兄さん、ダニエル=私にとってのカツミさん、って感じになってしまい、歌詞が心に響きまくって泣けて泣けて歌えないというわけ。

自分で言うのもなんだけど、私、カツミさんにすごく愛されていた実感があるのです。
カツミさんと繋がっている方は、みんなそう思っていると思うので、特に私が愛されていたわけではなく、「私も」愛されていたと思う。

もちろん私もカツミさんの事が大好きでした。

はじめて会った時からずっと。

最後に会ったのは、昨年10月の御岳音楽祭。
私の顔を見るなり、すごく嬉しそうな笑顔で話しかけてくれて、色々と話しをした。

音楽祭が終わって、別れ際に、握手をしたのはいいのだけれど、2人とも手を離し難く、ずっと手を握り合ったまま、なかなか離れる事が出来なかった。

その時、私は大腸癌と診断される少し前。
入院中には「今度カツミさんに会ったら、病気の事や、治療の事を色々語りあえる!」と、なぜか若干嬉しいような気持ちで、そんな未来を思い描いていたのだけど、それは叶いませんでした。

そんな、昨日の私。

そして、今日、「Daniel」に再チャレンジ。
はじめは、やっぱり泣けてしまったのだけど、どうにかちゃんと歌えるようになったので、録画してYouTubeにアップしました。

こんな下手くそな歌を捧げられても迷惑かも知れないけど、カツミさんに捧げます。
心はこもってます、2日分。

I miss him so much

そして私は(きっとまだ、しばらくの間)元気です!