アナスタシア・コベキナ(Anastasia Kobekina)

アナスタシア・コベキナ(Anastasia Kobekina)

今日の午後、お茶をしながら、NHK FM『クラシックの庭』をぼんやり聴いていたところ、1曲目に流れた曲に心を打たれた。

正直、冒頭の曲の説明をちゃんと聞いていなかったので、誰が演奏する何という曲かは分からない。
しかし、メロディーは聴き憶えのあるもの。

まず何が心にひっかかってきたのかというと、その音色。
どこか現代的な、ひとつひとつの音の粒立ちがくっきりとした音。
そして音の広がり、深さ、鮮やかさに「おっ!」という感じで心惹かれた。
ちょっとふつうのクラシック音楽の録音とは違うものを感じたのだ。

次に曲。
哀愁に満ちたメロディー。展開。
大好きなタイプの曲。

終わってから色々調べてみた。

WEBサイトによると今日の1曲目に流れたのは

どうすることができようか?
アナスタシア・コベキナ(チェロ) 、バーゼル室内管弦楽団(管弦楽) 、ユリア・シュレーダー(指揮)
作曲: ストロッツィ
(3分27秒)
<ソニー SICC30840>

なるほど「どうすることができようか?(Che si può fare?)」なら知っています。
本来は歌曲なので、メロディーに聴き憶えがあったのは、そういう事。

YouTubeにもあがっていたのでぜひ気になる方は聴いてみて下さい。


次に、この曲の収められたCDについて調べてみた。

タワレコのWEBサイトに(ソニー・ミュージックによる)分かりやすい文章が載っていた
https://tower.jp/article/feature_item/2023/12/22/1112
1994年エカテリンブルクの音楽一家に生まれたというチェロ奏者、アナスタシア・コベキナの事はこれまで存じ上げませんでした。申し訳ない。

しかし、これを読むと、アルバムのタイトル『ヴェニス』、モンテヴェルディやダウランド、ブライアン・イーノなどなど、個人的に気になるワードが次々に目に飛び込んでくる。

これはしっかりとCDを手に入れて聴かなくてはいけないやつ。

とはいえ、とりあえずイーノの曲なども聴いてみたいという事で、Spotifyでアルバムを通して聴いてみました。

いやぁ、全編、素晴らしかった。
ニーノ・ロータやらヴィヴァルディの『チェロ協奏曲』やら、取り上げられている曲もヴァラエティ豊か、かつ、個人的にツボにジャスト・ヒット。

そしてやはり音、レコーディングが素晴らしい。
スピーカーで聴くと、左右の広がりだけじゃなくて、高さも奥行きもしっかりと感じられて、ゾクっとするような感覚。

それはヘッドフォンで聴いても同じ、というかさらにゾクっとする。
チェロは近くで鳴っているのだけど、それ以外の音が部屋の色々な所から聴こえてくるような不思議な感覚を味わえる。
チェンバロなど、頭の後ろの方、ちょっと距離を置いて鳴っている。

Spotify(の無料プラン)でこれほどの音が味わえるなんて。
しかし、これは本当にちゃんとCDで、身を据えて聴かないといけませんね。

それにしても、こういう音環境でレコーディングしたいものだ、と切に思う。
(最近、仕事で作曲した曲とか)

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