Tag Archive : トラッド

アコースティック音楽嗜好 ‐86‐

お気に入りのアルバム 5

Lisa Knapp – Hidden Seam(2013年発売)

Lisa Knapp – Hidden Seam

日本では昨年公開されたイギリス映画『生きる LIVING』
(黒澤明『生きる』をイギリスを舞台にリメイクしたもの)

この映画のエンドロールで流れたブリティッシュフォーク、トラッド調の歌がとても気になり、調べたところ、Lisa Knappというシンガーソングライター(でフィドル他様々な楽器奏者)の曲だと知る。

これは、彼女の2ndアルバム

伝統的なブリティッシュ・フォーク調の雰囲気と、楽器編成はオーソドックスでありながらも、どこか独自の現代的な感覚を持った曲が、無理なく自然に同居した文句なく傑作と言えるアルバム。

曲によっては、ビョークを思わせるような歌唱と、不思議な空気を感じる。

また、歌いまわしのほんの少しの空気にケイト・ブッシュを感じたり。
ケイト・ブッシュに声が似ているとか、歌い方が似ているというわけでは全くないのだけど、同質の「何か」を感じるのだ。

2人の先人の名前を出してしまったけど、真似のようなものではなく、彼女の持っている空気、描き出す世界と、先人たちの描いてきた世界や持っている空気と重なる部分をこちらが勝手に感じているだけ。

Lisa Knapp、この人の描きだす(音やアートワークなどすべてを含めた)世界には、注目していきたいと思っている。



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アコースティック音楽嗜好 ‐83‐

お気に入りのアルバム 3

Marianne Faithfull – North Country Maid(1966年発売)

マリアンヌ・フェイスフル/妖精の歌~マリアンヌ・フェイスフル、フォーク・ソングを歌う

マリアンヌ・フェイスフルのデッカ時代のアルバムで1番好きなのがこれ。
いや、全キャリアで一番好きかも知れません。
1979年『Broken English』でアイランドに移ってからも、またちょっと違った意味で好きなのだけど、なんというか、その後のマリアンヌ・フェイスフルの事は、デッカ時代とは違うアーティストとして見ているのかも知れません。

デッカ時代のマリアンヌ・フェイスフルは、全体的にアコースティックなんだけど、その中でもこのアルバムはブリティッシュ・フォーク、トラッド系のアーティスト達のアルバムと並べても、まったく遜色のないアルバムだと思っています。

発売年を確認するためにWiki(英語版)を見たら、”It was released only in the United Kingdom. “と書いてあって、「いや、日本盤の帯付き見たことあるぞ」と、今度はDISCOGSをチェックしたら、やっぱりありました!記憶に間違いはなかった。


私がこのアルバムを聴いたのは、90年代になってからで、日本初CD化の際に買ったものでした。
収録されているのは、トラッド曲やドノヴァンのカヴァーなど。
収録曲のほとんどがギターのみで演奏されています。
時にシタールなど民族楽器やマーチングドラムも。
そのギターの音色、フレーズと、マリアンヌ・フェイスフルの歌声が、イギリスの風景、歌の情景を眼前に浮かび上がらせてくれるような、感覚を与えてくれます。

これまでに聴いてきた、ブリティッシュフォーク、トラッド系のアルバムの中に入れても、自分の中ではかなり上位に入るアルバムです。
とにかく、このアルバムでのマリアンヌ・フェイスフルは最高に良い!



これはいつかアナログ盤が欲しい。


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