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小泉今日子「夏のタイムマシーン」

私を形成しているもの

今の自分を形成する一部になっていると言えるほど印象に残る様々なものを「私を形成しているもの」としてとりあげていきます。他のSNSなどに投稿したものを加筆修正して再掲載しているものもあります。
※この下に書かれた年号は作品の発表年ではなく私がその作品に初めて触れた(と思われる)年。またはそのイベント、出来事を経験した年。
※ただの思い出話です。


1988

小泉今日子「夏のタイムマシーン」(1988年発売)

1988年に発売された小泉今日子(以下KYON2と表記)のマキシシングル。

なんと9分43秒もある曲です。
G.F.R.「孤独の叫び」より6秒も長い!(笑)

さすがにこれは通常のシングル盤サイズではなくアナログ盤は12インチで発売されました。
CDは、今は亡き(?)短冊形のパッケージに入った8cmCD(私が持っているのはCD)

この曲が好きでたまりません。

1988年、当時、私は27歳。

今や、59歳(2020年時)、しかも男の私ですが、当時も今も変わらずに、この曲が描き出す世界に胸がキュンとしてしまいます。

ここにシェアしたのは「夜のヒットスタジオ」で披露した際の動画。
この9分43秒の曲を2週に分けて演奏、放送しました。5分を2回という異例の扱いです。
きっと歌詞を全部伝えたかったのでしょう。
(前半部分をシェア)

この時も、言葉のひとつひとつをとても大事に、丁寧に歌っているKYON2
ですが、私が最も感動したのは、この時ではなくて、1990年の24時間テレビでKYON2のコンサートを放送した時の事。

そこでのKYON2は、この曲の歌詞に対する思いを、かなりしっかりと時間をとって語ってから、歌い始めました。

心を込めて。

10分程度の長い曲を全編通して。

歌詞の内容は、大人になった自分が、16歳の自分に語りかけるという物。
若干長めに1番の歌詞を引用すると

夏のタイムマシーン 少女の私に伝えてよ
あの日探してた答えは今も出せないけど WOW… 
夏のタイムマシーン だいじょうぶだよと伝えてよ
あの日輝いてたその瞳に負けないくらい
一生懸命泣いて
一生懸命悩んで
一生懸命がんばっているから

これは、ほんの一節で、実際に歌われたのは10分近い曲にのせたとても長い歌詞。
KYON2が丁寧に言葉を紡ぎだし、その言葉のひとつひとつが心に沁みていきます。
まったく長さを感じずに、最後までしっかりとその言葉を噛み締めつつ、音楽に浸る事が出来ました。

そして、自然と情景が浮かんできました。
一度も少女だった経験のない私ですが、時の流れの中で、とまどい、迷い、懸命に生きる若い自分自身に語りかける、励ます、そういうシチュエーションを思い描く事は出来るので、途中から涙が止まりませんでした。