Tag Archive : 手術

癌関連 INDEX

2024年10月にS状結腸付近に癌を発見、11月に手術により切除しました。
これまでの癌関連のブログを時系列順でINDEX化しました

異常を感じ始めた頃~入院に至るまで

入院の報告~手術~退院まで

(直接癌治療と関係ない入院中の出来事や思い出した事なども)

退院後の活動~抗がん剤治療へ

(退院後の音楽活動についてや今後の事)

解き放たれました

入院日記もいよいよ最終章に突入。って感じ。

先ほど、担当医の手により、体に取り付けられていた最後の管(というか刺さっていた針)が外されました。

私の体は、今、何も繋がれていません。
自由の身です。
でも、なんか変な感じ。
どこにも繋がっていないのに歩いてる。

思わずアトムの誕生シーンを思い浮かべてしまいました。

ラスト2本になった時点で、ブログに「楽だわ~」って書いていた私。
その時には、まだお腹から出ている管から出る分泌液(?)を受け止めるケースをかわいらしいポーチに入れて肩からななめにかけ、点滴をぶら下げたスタンドをゴロゴロ転がして歩く必要があったのに、実感としては「楽だわ~」だったのね。

それを考えたら、何にも繋がってないって!すごい楽!!楽チン(死語)!!!

誰も見ていなかったら、歌いながら踊り出していたと思う。
曲はそうだな~「 Age of Aquarius」で。

とはいえ

まだ病院からは、解き放たれてはいなかった。

実は、昨日、点滴スタンドを転がしながら、正面玄関の外に出ようとしたら警備員さんに呼び止められてしまいました。
どこかに行こうとしたわけではなく、玄関先で外の空気が吸いたかっただけなのだけど、それでもアウト!
病室の窓は開かないので、もう15日間も外の空気を吸っていないから。
ちょっと玄関の外に立って深呼吸がしたかっただけなのです。ごめんなさい。

この病院は自然豊かな場所にあり、病院の庭にも緑がたくさんあるのに、そんな自然豊かで緑の多い外の空気を吸う事は出来ない。
そんなわけで、外の空気が吸いたい欲求が高まっています。

とりあえず、今、一番やりたい事は、外で深呼吸!かも。

まあ、病院の前の道路は交通量も多く、病院に出入りする車も多いから(多少排気ガスもあるので)、退院したらその足で鎌北湖にでも立ち寄って、深呼吸してから帰ろうかな。

画像は鎌北湖

【速報】あと1本!そして!

例によって入院日記です。

先ほど、お腹の手術跡から出ていた管が抜けました!
抜く時、お腹の中を走るジュリジュリっとした感触が気持ち悪かった~

そして残りの管はあと1本。
鎖骨近くの栄養補給その他点滴のための管を残すのみ。

(針は2本刺さっているけど、管がつながっているのは1本)

そして、この残り1本の管も、明日抜く事が決定!

さらに退院日が決まりました!
日時を発表すると、取材陣やファンが押しかけて病院に迷惑がかかるので、具体的にはお伝えしませんが、近日中です。

入院時に「大体20日間ぐらいの入院を予定している」と聞いていたので、それよりも早い退院となりそうです。

実は、入院する前にいくつかのLIVEをキャンセルしてしまったのだけど、絶対にこれには間に合わせると心に決めていたLIVEがありました。

いや、ほかのLIVEをおざなりにしていたわけじゃないのだけど、病気発覚後「すぐにでも入院を!」という流れになったので、キャンセルせざるを得ませんでした。ごめんなさい。

さて、そのLIVE、なかなかしっかりと告知する事が出来なかったのだけど、もう大丈夫でしょう!

それがこれ!

12月1日(日)
吉祥寺 MANDA-LA2での『Q/C再び!』

ひづめ☆つかさと橋本はじめの双頭バンドQ/Cの再始動LIVE!!
私は、エイジと2人でオープニングアクトを務めます。

ひづめ☆つかさと橋本はじめは、2人とも私と同じ歳。
同じ歳ならではのあれこれを共有できる大事な音楽仲間。
そんな2人のバンドの記念すべきライヴなので、しっかり務め上げたいと思っております。
ものすごく楽しみにしています!
どうぞ、よろしくお願いいたします。

今日の自撮り顔は、これまでの病院での自撮りと違って、やる気スイッチON状態でしょ?

あと2本、そして12日ぶりの食事

11月7日の手術後、体のあちこちに管が繋がれていたのですが、まず鼻の酸素ボンベの管が外れ、少ししてあの管が外れ、昨日の午前中、ついにあそこの管が外れました!

残すところあと2本!

手術で開けた穴から出ている管と、鎖骨あたりにある点滴の管。

随分と身軽になりました。
これまでトイレに起きるだけでも一苦労だったのだけど、今は気を付けるのは2か所だけ。
楽だわ~

そして、昨日の昼から食事が摂れるようになりました。
「いよいよ」とか「ついに」とか「待ちに待った」なんて言葉を「食事」の前につけたかったのだけど、どちらかというと「このまま一生何も食べられなくてもあまり問題ないかも」的なアホ頭になっていた私です。

10月31日の朝、りんごをひとつ食べて以来の食べ物が口から体に入りました。


それがこれ!
思っていた以上にしっかりとした物がしっかりとした量出てきたので、ちょっとビビる。
これで「術後 かゆ食(ハーフ)」だそうです。

一度、半分ぐらい食べた所で箸(じゃなくてスプーン)を置いたのだけど、もうひとがんばりして、どうにかほぼほぼ完食。
この写真を見てもおいしそうに見えないかも知れないけど、どのおかずもしっかりとおいしくて、もちろん栄養のバランスや量も考えて、心を込めて作られていると感じたので、なるべく残したくないという気持ちになりました。
ほんの少しおかずを残してしまったけど、けっしてまずかったわけではありません。
本当においしかった。

しっかりと味覚も楽しめたわけだけど、まだ天下一品のこってりや、南京亭のでかい餃子が食べたいという気持ちはまったくわいてきません。
「そんな物食べられませんよ」という事を体も脳もしっかり理解しているのでしょう。

ただ、「夕食が楽しみ」という気持ちもわかない。おいしい病院食なのに。

まあ、その辺の気持ち的な部分も体と一緒にゆっくりと回復してゆくのかな。

麻酔が効かない話

実は今日これから手術です。
2024年11月7日(木)8:30AM執刀開始
って感じ。

なので、このブログは前日11月6日の朝に書いたもので、7日早朝に自動公開される設定。

さて「近況報告」に書いたように、私は現在絶食中。
首の付け根あたりに入れたカテーテルから24時間点滴で栄養を摂取している状態。

ここに挿管する前に麻酔を打つのだけど、一発目、さて処置開始
「いててて!」
「効いてない?ちょっと足しますね」
さてもう一度
「いててて!」
「効いてるはずなんだけどな~、もう少し足しますね」
じゃあもう一度
「いててて!・・・実は麻酔あまり効かなくて」
「いや、そんな事ないでしょ?」
「実は足の手術した時に・・・」
というちょっとしたやりとりがあって、もう少しだけ麻酔プラスしても痛みは消えなかったけど、我慢できそうな痛さだったので「我慢できます」って事で処置開始からの挿管完了。

その「足の手術の時」の話をひとつ

もう30年以上前の事、バイク走行中、横から飛び出してきた車に衝突という事故。昨日のブログ「16年周期説」にも書いたけど、左足下腿骨複雑骨折(のちに頚椎症も発症)でした。

その足の手術は、ある程度腫れがひくまで執刀できないという事で、事故当日の夜はベッドに固定され点滴で抗生剤やら痛み止めやら体に入れてた感じ。たぶん。

この時の痛みがとんでもなくて、どんなに我慢しようとしても「うぐぐぐ、ぐわ~~~!」みたいなすごく大きな声が何度も出てしまう。

そのたびに院長先生が痛み止めを足してくれる。
すると我慢できるレベルの痛みまで落ち着くので、同室の方々に消え入りそうな声で
「すみません・・・声出さないように我慢しているんだけど・・・」
なんて謝る私。
しかし、また1時間もしないうちに 「ぐわ~~~!」と叫び出す。院長登場。ちょっと治まる。
一晩中その繰り返し。

翌朝、痛みになれたのか、痛みがひいてきたのか、疲れ果てたのか、とにかく叫ぶほどではなくなった私。
そこに回診の先生方。チーフ的な先生が点滴のところにあるメモか何かを見ると
「院長!こんなにモルヒネ打ったんですか!!!」
「仕方ないだろ!!一晩中叫んでるんだから!!!」
「中毒になっちゃいますよ!完全にほにゃらら量超えてるじゃないですか!!」
「仕方ないだろ!!」
私のせいで一晩中眠れなかった院長と怒鳴りあいになっちゃった。

こんな事があってから数日後の手術。
背中?腰椎のあたりに打つ硬膜外麻酔。
麻酔を打ってから少しして足の裏を筆状の何かで触る。
「感じますか?」
「感じます」
点滴に麻酔薬(かな?)を足す。数分後。
「感じますか?」
「感じます」
これを数回繰り返した後に
「そんなはずないだろ!」とメスを入れる先生。
「うぎゃ~~!!」と叫ぶ私。
心の中で「これモルヒネ打ち過ぎたせいじゃね?」とか考えている私。
その後、なんだかんだで、執刀開始。
しばらくは何も感じなかった私の下半身。

しかし、地獄はこれからでした。

まだ全然手術が終わらないというのに、私の下半身は感覚を取り戻していったのです。
何やら膝の上、腿辺りを針金でギリギリと締め上げられているような感覚、このまま締め上げられたら足がちぎれてしまうのではないかというような激痛に襲われ、叫び始める。どんなに我慢しようとしても上半身が暴れ出す。それを抑える助手的先生。
それがすごく長い時間続いたような気がするのだけど、手術が終わったあたりの記憶は曖昧。
意識飛んだのかな?

この「針金で締め上げられるような感覚」は何なのかな?
と、しばらく考えていたんだけど、よく考えれば実際に腿の辺りを何かで締め上げられていたのでは?と思い当たりました。止血のために。
って事は、私、かなりしっかり足の状態を知覚していたのでは?
ああ、恐ろしい。怖ろしい。

そんな事がありました。

そして、この時足の骨を固定したプレートを抜く手術の時は全身麻酔にしてもらいました。
全身麻酔にもリスクはあるけど、痛みを感じる状態で、しかも何をしているか分かる状況で体を切られるのはさすがにつらかった。

今回は全身麻酔。

安心して、何も感じずに手術を終える事が出来そうです。

それでは行ってきます。





近況報告

2024年11月5日

特に隠すつもりもなく、声高に発表するつもりもなく、これまでなんとなくこの話題をスルーしてきたのだけど、今後ずっと黙っているのも難しそうだし、とりあえずふつうに報告しますので、ふつうに受け流してください。

直近の予定などに関してやりとりが必要な人達には既に報告ずみですが、それ以外の方々、古くからの友人たちにもまだ報告していませんでした。なんとなくごめんなさい。

実は10月31日から入院しています。

8月中旬から「なんかヤバそう」という体の異変があり(「癌レポート 1 発覚まで」)かかりつけ医に相談していました。で、何度か薬を処方してもらったのだけど、改善されず、専門医で調べてもらう事に。
そこでS状結腸に癌が見つかり、一日も早く大きな病院で処置してもらうように、という事で、今度は大学病院にまわされ、大学病院でさらに詳しく調べてもらったところ、すぐ入院!からの~手術!って事に。

とはいえ、手術前の検査や、手術準備のための処置があり、すぐに手術というわけではなく、手術日も決まらぬままだったので、報告するにしてももう少し色々はっきりしてからにしよう。とも思っていました。

で、昨日、手術に関するオリエンテーションがあり、手術日も決定いたしました。

癌はステージ3
ただ癌の深さ(大きさ)は4段階で4ということ。

まあ、細かいことはいいか。
とにかく近日中に手術します。

入院してから同意書に何枚も何枚もサインしましたが、昨日はいよいよ手術の同意書にサインしました。

考えられるリスクを一通り説明されましたが、その中でも、もっとも重要な事。
S状結腸切除術での死亡率は0.37%との事。

心筋梗塞の時とは(文字通り)桁違いの安心感のある数字です。
心筋梗塞の時は、すぐにでもカテーテル手術!という状況で「処置しないとほぼ死ぬけど、処置すれば助かる可能性高くなるよ」という同意書に、ストレッチャーの上でサインしました。
死亡率ははっきり憶えてないけど20~30%だった気がします。
その時は「ああ、オレは今”死ぬかもしれないけどいいすっか?”という書類にサインしたんだな」と、怖くはなかったけど、ちょっとした感慨深さがありました(笑)

手術を前に今している事は、お腹の中を空っぽにする事。
なんと10月31日から何も食べていません。
飲み物は許されているので、たまに自販機でアセロラとかポカリとか買って飲んでますが、お腹に入るのは水分だけ。あっ、あと薬も。
その代わりに、首の近くにつけた管から栄養価高めの点滴を24時間。

自撮り下手でメンゴ(死語)

しかし、不思議なことになぜか空腹感がない。
同室の方々が食事をしていても何とも思わない。
この点滴、胃に入っているわけではないのに、本当に不思議。
どういうメカニズムなのか今度質問してみようかな。

この管を挿す時も麻酔が効かなくてなかなか大変で、ってそれは長くなりそうだから、また改めてブログネタにします。(笑)

現在の作業環境(このPC以外にタブレットとiPhoneを持ち込んでいます)

最近のブログも入院中に書いているものなので、ふつうに(体はともかく)心は平穏に過ごしている事は伝わっているかと思います。
過度に心配なさらずにふつうに受け止めていただければ幸いです。

10月後半~11月の予定は発表していないものも含めていくつかキャンセルしてしまいましたが、12月からの活動復帰を目指して体力回復に努める所存。

どうぞよろしくお願いいたします。

画像はイメージです