Tag Archive : 映画音楽

Angelo Badalamenti の音楽

私を形成しているもの

今の自分を形成する一部になっていると言えるほど印象に残る様々なものを「私を形成しているもの」としてとりあげていきます。他のSNSなどに投稿したものを加筆修正して再掲載しているものもあります。
※この下に書かれた年号は作品の発表年ではなく私がその作品に初めて触れた(と思われる)年。またはそのイベント、出来事を経験した年。
※ただの思い出話です。

その他の私を形成しているものたち
私を形成しているもの 年譜(INDEX)


1991

時は1991年。
WOWOWで放送された連続ドラマ『ツイン・ピークス』
その中で流れる音楽が妙に心に残り、その後、発売されたサウンド・トラックCDを購入。

このCDを買ってからAngelo Badalamentiという作曲家の名前をしっかりと心に刻んだ。

この世と、どこか違う世界との境界線上を浮遊するような、心の奥深い所にある不安を搔き立てるような、それでいながら妙な心地良さを与えてくれる音楽。

『ツイン・ピークス』というドラマ自体がもつ世界観にしっかりと寄り添い、深く印象付ける役割を果たしている。

このサントラCDは、今でも何かというと聴きたくなる愛聴盤。

この後に発売された、映画『ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間』のサントラCDも、発売後すぐに入手してかなり聴き込んだのだけど、その後、何度となく聴いているのはTV版サントラの方。
映画の方もたまに聴くけど、どうしてもTV版を聴く回数の方が増えていく傾向。
それだけ印象深く心に刻まれた音楽なのだ。

しかし、Angelo Badalamentiの音楽は、その後、私のアンテナに引っかかる事がなく、この2枚のCDだけが、私の知るAngelo Badalamentiの音楽だった。

時は流れ、2018年、サブスクの時代。
ふと思い立ち、SpotifyでAngelo Badalamentiと検索してみたところ……
という話を以前ブログに書きました。(『迷宮のヴェニス』

これまで知らなかったAngelo Badalamentiの音楽たち。
どれを聴いても、私の感受性にマッチするものばかり。
これからも長く楽しませてもらえそうです。

ブリュノ・クレの映画音楽

私を形成しているもの

今の自分を形成する一部になっていると言えるほど印象に残る様々なものを「私を形成しているもの」としてとりあげていきます。他のSNSなどに投稿したものを加筆修正して再掲載しているものもあります。
※この下に書かれた年号は作品の発表年ではなく私がその作品に初めて触れた(と思われる)年。またはそのイベント、出来事を経験した年。
※ただの思い出話です。

その他の私を形成しているものたち
私を形成しているもの 年譜(INDEX)


2021

ブリュノ・クレ(Bruno Coulais)が作る映画音楽について強く意識したのは、2021年に配信で観た映画『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』に強く心をうたれ、その音楽にも深い感動を覚えたことがきっかけ。

『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』映画オリジナル予告編

それまでブリュノ・クレという名前を特に意識していなかったのだけど調べてみると、『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』以外にも、多くの映画音楽を手がけているフランスの作曲家だという事を知りました。

その中には、大好きな映画『コーラス』(2004年フランス映画)もあり、そういえばあの中で流れる曲達にとても感動した事を思い出し、どうしてその時しっかりと認識していなかったのかと、自分の注意力不足に軽くがっかり。
まあ、これはよくある事で、音楽のみならず、俳優の顔や、監督の名前など、二度三度と何かを感じる事があって、やっとしっかり認識する、というスタイル(スタイル?)。


映画『コーラス』予告編

上記2作品は、これまで観て来た映画の中でもかなり心に残っている映画で、それには映画自体の素晴らしさだけではなく、音楽の力の大きさも改めて強く感じます。

心の奥深いところにある、何かを呼び覚ますような音楽。
メロディーや音色、歌声や演奏に深い感銘を受けました。

『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』は、アイルランドのアニメ製作会社カートゥーン・サルーンの作品。
このカートゥーン・サルーンのトム・ムーア監督作品は、すべてブリュノ・クレが音楽を担当していて、どれも大好きな作品。

『ブレンダンとケルズの秘密』予告編

映画『ウルフウォーカー』予告編

これらの作品は、配信で複数回観ているのだけど、フィジカルでも欲しくなってしまう作品たち。
もう終活に入っているので、配信で観られるものはなるべく手元に置かないようにしているのだけど、配信頼りだといつ観られなくなるか分からないし、とか自分への言い訳です。

ブリュノ・クレという音楽家をしっかり意識してから、他にも多くのブリュノ・クレ作品を、SpotifyやYouTubeで聴いて(観て)きました。

どの作品も丁寧に作られた、心の奥に届く美しい音楽ばかりです。
その中で、上記の作品たちと同じくらい深く感銘を受けた音楽を、もうひとつ取り上げて、この項終わりといたします。

それは、映画『コララインとボタンの魔女』の音楽
下で紹介する動画は、エンドクレジット曲の生演奏ですが、劇中で使われる音楽全てが素晴らしいものです。





どるたん今後の予定(ソロ出演依頼大歓迎)

4月21日に、川越 大黒屋食堂でのソロ弾き語りLIVEを終えたどるたん。
次のLIVEは、7月6日(土)大岡山 Goodstock Tokyoでの、どるたん+しゃあみんワンマン公演。
Live Schedule 2024参照)

どるたんは、それまで特にLIVEの予定は入っていません。
自宅スタジオでの作業などやりたい事は色々ありますが、ソロでの弾き語りLIVEなら小回りが利くので、急な出演依頼でも対応可能です。

何かあれば関東近県なら(まあ甲信越や静岡あたりでも)、都合がつけば駆けつけます。

出演依頼はこちらから


自宅スタジオでやりたい作業は、いくつかあって

1.「紫陽花アナベル」や「滅びの街」他、街シリーズなど、これまで音源化していない、どるしゃあ曲のレコーディング。
これは宅録で基礎を作って、その後、しゃあみんとスタジオに入って完成させたい。
宅録クオリティーの物でいいから、2~4曲ずつ、ミニアルバムを作って物販したい。

2.インストの欠片がいくつかあって、それをしっかりと曲の形に仕上げたい。

この手のやつ

数曲出来たら、デモCD-R化して映画関係者に配ろうかと。映画音楽やりたいから。

3.どるしゃあの新曲を形にする。ぼんやりとした形が浮かんでは消えていく新曲。良いタイミングでしっかりと捕えて形にしたい。

4.ソロアルバム用に古い楽曲の整理、録り直し。これはなんとなくやっておきたいようなどうでもいいような。あまり過去の事には気持ちが向かないんだけど、出来る時にやっておいた方がいいような・・・(終活?)

音楽以外の制作、創作活動でもやりたいことがあったり、既に取り組んでいたりもするし、もちろん映画を観たり、本を読んだり、音楽を聴いたりは、日々数時間単位で必要なので、やっぱり時間は、いくらあっても足りませんな。

あ、でも、出演依頼や、音楽制作の依頼があれば、優先的に時間を作りますので、よろしくお願いします。

「ギター合奏曲 第1番」の事や映画音楽の事や死ぬまでにやりたい事の話

7月3日のどるしゃあGoodstock Tokyoワンマン公演では、既報(公演報告、どるたん編しゃあみん編)のとおり、2時間に渡って(主に)どるしゃあ結成後に作った曲を演奏、披露いたしました。

どるしゃあ楽曲は、ほぼ網羅したと言っても過言ではありませんが、実は、ライヴでは披露していない楽曲もまだまだあります。

例えば、映画「ツンデレ娘 奥手な初体験」のサウンドトラックとして作った楽曲たち。
(Soundcloudで聴取可能)
https://soundcloud.com/dorutan/sets/original-sound-track

この映画には、主演のあべみかこさんが、小学校の校歌を歌うシーンがあるのですが、その校歌も、どるたんが(急遽)作詞、作曲したもので、この校歌に関しては、過去に何度かライヴで演奏した事があります。
一度目は、脚本を書かれた井上淳一氏が来場された時、もう一度はこの映画にエキストラとして出演した方々が大勢来場してくれたどるしゃあ長野公演の時。
まあ、歌のキーもあわないし、特殊な曲なので、そういう特別な時だけの特別な演奏です。

そしてライヴで一度だけ披露した曲、というのもいくつかあって、その中でちょっと思い入れのある曲が、この「ギター合奏曲 第1番」(仮題)
(先ほどYouTubeにアップしたのでよろしければ聴いてください)

音合わせはリハの1回だけ、事前練習なしのぶっつけ本番なので、ミスもあるし、荒い演奏なのですが、この曲に対する思い入れは演奏云々の話ではなくて、これから死ぬまでにやりたい事(後述)の一里塚的な話。

この曲が出来た時、ギター1本で重ね録りしたデモをしゃあみんに送ったところ、「楽譜をください。」と言われたのです。楽譜があればライヴで出来るからと。

楽譜!?コード譜ではなく楽譜!?
書いたことないのですが・・・
しかし、これすごく良いきっかけ、良い経験になると思いがんばって書きました。
ギター片手に、拍子を刻みながら、五線譜に落とし込んでいくのですが、ものすご~く時間がかかります。
それでも何段か書き終えた時、ふと、Pro Toolsに楽譜を書ける機能があったような・・・そんな画面をみた事があるような、ないような・・・と思い出して、Pro Toolsを立ち上げてみました。
その機能は確かにあったのですが、MIDIデータを楽譜にするというものでした。
まあ、そうですよね。
これだと、ギターで弾いたものを、もう一度鍵盤で弾いてMIDIデータ化しなければなりません。
手書きでやるにしても、Pro Toolsでやるにしても、(これまで理論ゼロ、感覚だけで曲を作ってきた)私にとっては大変な手間、どちらにしてもギター片手に確認しながらの作業になります。

ただ、Pro Toolsの方が圧倒的にきれいな楽譜が出来上がることが分かり、コツコツとギター片手に鍵盤での打ち込み作業、出来上がった楽譜をしゃあみんに送ったところ「これで大丈夫。」という事で、出来立てのこの曲を早速ライヴで披露する事になったのです。

で、まあ、演奏はあんな感じ。ご笑覧下さい、というレベルですが、なぜ、これが死ぬまでにやりたい事の一里塚なのかという話。

その前に、映画音楽。
これもまた、死ぬまでにやりたい事のひとつで「ツンデレ娘 奥手な初体験」のサウンドトラックがその一里塚なのかな、と思っています。
「ギター合奏曲」も「ツンデレ娘」も、道は重なっているのです。

まず、子供の頃から、映画やTVの音楽が大好きでした。
「ゴジラ」の伊福部昭であったり、「ウルトラセブン」の冬木透であったり、「ジャングル大帝」の冨田勲であったり、そういう音楽に胸ときかめせてきたのです。もう少し長じてからは、ニーノ・ロータ、ヘンリー・マンシーニ、エンニオ・モリコーネ、ジョン・ウィリアムズ他が作り出した、数々の映画音楽たち。
ただただ聴くのが好きというだけだったのですが、いつの頃からか(割と最近)、そういう音楽を作りたいと言う気持ちが生まれてきました。

そんな気持ちから、何年か前に架空の映画のサントラとして、作った音楽があります。
それは、この「New Clear Soundscape」のシリーズ。


(YouTubeで観ていただくと、画面右側にこのシリーズ5曲のリストが表示されます)

New Clear Soundscapeというシリーズですが「New Clear」は「Nuclear」とかけていて、原発事故、原子力災害後の世界を描いた映画のサントラというスタンスです。
「Alfa Decay」「Beta Decay]「Control Rods」「Fallout」「Ground Water」という5曲のタイトルも、原子力発電や原発事故に関係するような言葉になっています。

今は、どるしゃあで歌って演奏できるタイプの曲を主に作っていますが、こういう音楽も作っていきたいし、いずれ実際の映画音楽を作りたいという気持ちを強く持っているのです。
(死ぬまでにやりたい事のひとつ)

そして「ギター合奏曲 第1番」の話に戻ります。
この曲を作った時には、特に深い考えもなく、なんとなくギターを弾いていたら出来たのですが、根底にあった気持ちはたぶん、こんな感じ。
私、映画音楽と並んで、クラシック音楽、特に古楽というのも、好きな音楽の分野なので、なんとなく古楽のようなテイストを持った合奏曲として出来上がったのかな、と。

「ギター合奏曲」の後に、似たような分野でこんな曲も作っています。

こういう曲もまた、映画音楽につながっていく部分があると思っています。

さらに、死ぬまでにやりたい事の一番大きな目標があって、それはこれまでしゃあみんにしか話した事がないのですが、実は「交響曲を書き上げたい。」という大それたもの。

「ギター合奏曲 第1番」がその一里塚というのは(あまりにも小さな一歩ではあるのですが)そういう意味なのです。
たかがギター2本の楽譜を書くのに四苦八苦しているような有様では、交響曲を書くにはとても心許ない状況ではありますが、今の世の中、色々な方法が考えられます。
このまま音楽をやり続けていけば、必ず辿り着ける場所だと信じています。

どるしゃあの音楽を作って、演奏を続けて、映画音楽も作って、交響曲も作る。
老い先さほど長くはありませんが、やる事がたくさんあって楽しい日々です。

締め切りがあると、そして締め切りが近くなると、ふだんの何百倍も力を出せるタイプの人間なので、誰か、ぜひ発注してください。
特に映画関係者の皆様、ぜひぜひお願いします!


映画の挿入歌(『ジョジョ・ラビット』編)

映画『ジョジョ・ラビット』の中で流れる音楽について書こうと思うのですが、まずはじめに、この映画に少しでも興味があって、まだ観ていない人は、この先は読まずに、まず映画を観てください。

これまで、このブログ内での私の投稿、特に映画挿入歌関連(MCU編、David Bowie編)に興味を持った方は、この先は読まずに映画を観る事を推奨します。

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映画の挿入歌(David Bowie編)

私はDavid Bowieが大好きなのですが、映画の中で突然David Bowieの音楽が流れてきて、軽く驚くことがままあります。
David Bowieの大ファンであれば「この映画にはBowieのあの曲が使われている」なんて事は、全て把握しているのかも知れませんが、私には、そういった探究心はあまりなくて、さらに映画を観る前に、あまり余計な情報は仕入れたくないタイプなので、映画の中で突然Bowieの曲に出会う度に、秘かに小さな喜びを感じているのです。

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アコースティック音楽嗜好 ‐57‐

民謡、伝承曲からの影響(6)

今回、取り上げる曲は、Third Ear Band「Fleance」

Third Ear Bandを初めて聴いたのは、確か高校1年生の頃、当時、あまり知られていないプログレッシヴロック系のレコードを集めていた友人の家での事。
聴いたのは1stアルバムの『Alchemy』(錬金術)
その時は、正直、退屈な音楽だと思っていました。

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映画『レボリューション6』

昨夜、9時頃に寝てしまったところ、深夜に目が醒めてしまい、なんとなく見始めた映画。
途中で寝てしまうだろうと思っていたのだが、最後まで観てしまった。

単純に面白かったし、流れた音楽がまた嬉しかった。
特に、その中の2曲は、このブログの「アコースティック音楽嗜好」で、いつか取り上げようと思っていた曲。
これには驚きました。

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Tema D’amore

昨夜のNHK FM『ベストオブクラシック』は、村治佳織&奏一~岡山県津山市公開収録~の再放送。
(~2020年12月11日 津山文化センター 大ホールで収録~)

(写真はNHK FM WEBサイトより)

これ、初回放送時に途中から聴いたら、ものすごく耳馴染みのあるメロディーが流れてきて、すぐに心を持っていかれたのだけど、「あれ?これ大好きな曲なんだけど、何の曲だっけ?」って一瞬分からなかった。
すぐに「『ニュー・シネマ・パラダイス』の曲!」と気づいて、「録音しておけば良かった。」と激しく悔やんでいたのです。
今回の再放送は、バッチリ、エア・チェックしました。永久保存決定です。

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東ティモール映画祭 その2

東ティモールフェスタ2021 オンライン映画祭
https://peatix.com/event/1924038

東ティモール映画祭のオンライン無料視聴から、3本目の視聴。
『ベアトリスの戦争(Beatriz’s War)』
を鑑賞しました。
先日観た2本の映画(東ティモール映画祭 その1)同様に、実に重い内容。
どんなものかというと(東ティモール映画祭の紹介文から)

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