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「花がたみ」藤真利子

今日の一曲
「花がたみ」藤真利子

昨夜観ていたTVアニメ『鴨乃橋ロンの禁断推理』の中で、死体の周りに散らされていた花びらのシーンがあり、散らされていた花の名前がいくつか出てきたのだが、一番初めに出てきた花の名がりんどう。

それがトリガーとなったのか、今朝、目覚めてから頭の中に流れ続けている歌がある。

それが、藤真利子の「花がたみ」

作詞は寺山修司、作曲は鈴木慶一

冒頭の歌詞が「りんどうなでしこ花がたみ」
もう少し歌詞を書くと

りんどうなでしこ
花がたみ
かたびらはなし 帯はなし
かたびらもある 帯もあるが
かわいがってくれる親がない

どこか日本的な陰のある言葉に、特徴的なメロディーとアレンジ。
これが頭の中に流れ出すと、もう止めようがないので、朝食後にレコードを出してしばらく聴いていた。

このアルバム(LPレコード)『狂躁曲』は、以前「私を形成しているもの」でも取り上げているのだけど(藤 真利子『狂躁曲』)、自分にとって、忘れられない一枚。

今朝、頭の流れてきたのは「花がたみ」だったけど、他の曲も、頻繁に頭の中に流れてくる。

「花がたみ」と並んで、頭の中によく流れてくるのは「野ざらし百鬼行」
こちらも作曲は鈴木慶一
作詞は赤江瀑

よく流れてくるのは、サビ的なこの部分

冬のさなかに吹く風は
鬼を従え
蛇を泳がせ
あても果てしもない夜を
ただ 肉を噛み
肉を 食み


これは、なぜか歩いている時に頭の中に流れてきて、歩きながら小さな声で、または心の中で歌っている事が多い。

「今日の一曲」からはズレちゃったけど、こちらもまた日本的な陰のある言葉。
そして、どちらも、どこか怖ろしいほどに、心の深部に訴えかけてくる言葉、そして音楽なのです。

とりあえず、しっかりとレコードを聴いて、なんとも日本的な陰のある世界に浸って(クリスマスイヴだというのに!)、頭の中に流れてくる現象は落ち着かせる事が出来ました。

しかし、本当にこの曲、このアルバム、一生心の中から消えないのだろうな。