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「Song for Adam」Jackson Browne

今日は、音楽を聴いて過ごす時間がかなりあった。
その中で、すごく印象に残る、不思議な瞬間があったので記しておきたいと思う。

Jackson Browneの「Song for Adam」のこと。

Jackson Browneの曲には大好きな曲がたくさんあるのだけれど、一番好きな曲は?と考えた時に「Song for Adam」は、かなり有力。

「The Pretender」「I’m Alive」「Late for the Sky」と言った強力な曲たちが上位に来る事は間違いないのだけど、この「Song for Adam」は、それらの曲とは違って、いつも心のどこかに引っかかているような、曲だった。

歌も演奏も、とにかく沁みるのだ。

と、ここまで「1番好きかも」とか「とにかく沁みる」なんて事を書いておきながら、とんでもない事を白状します。

この曲の歌詞、ちゃんと読んだ事がなかった!

20歳ぐらいの頃に、私が買ったレコードはアメリカ盤。
当然の事ながら日本語のライナーノーツも訳詞も入っていません。
それどころか英語の歌詞も入っていません。

今のように、ネットを検索すれば歌詞が読めるという時代ではないので、長い事、その歌詞に触れる事はありませんでした。

ただ、いつか、どこで知った情報かは、あまり憶えていないのでだけど、アダムという亡くなった友達の事を歌っている、人生をキャンドルに例えているような歌詞、という事をぼんやりと知り、それ以来、歌の世界観が若干分かったような気になり、歌詞の中に出てくる「キャンドル」という単語がやけに耳につくようにもなりました。

そして、あまりはっきり分からないなりにも、心に沁みる度合いも大きくなったような気がしていました。

そんな「Song for Adam」

今日、しっかり聴いていたところ、英語の歌詞が驚くほどストレートに心に入ってきたのです。
情景がわかる瞬間が何度もありました。

英語力は全然ないのだけど、50年以上英語の歌を聴き続けていると、そんな瞬間があるのかも知れません。
「The Pretender」もそうだったな。
リアルな情景が、翻訳脳を通さずにわかる感じ。

すごく不思議に、しみじみと感動しながら聴き入りました。
また演奏(特にDavid Lindleyのフィドル)が、しっかりと歌の世界に寄り添っていて、改めてその音を耳で追っているだけでも感動します。

この後、ネットで歌詞を検索して読みながら、聴きとれなかった部分の答え合わせみたいな感覚で聴き。
さらに日本語訳を載せているサイトを見つけ、それも読みながら聴き。
今日だけでいったい何度「Song for Adam」を通して聴いたことか。

訳詞を読むとほぼ感じたとおりの情景が描かれていて、さらに驚く。
英語全然ダメなのに。
まあ、感じる力は多少あるのかな?話す力はゼロだけど。

そんな風に過ごしていたのですが「Song for Adam」と検索した時にKiki DeeとGregg Allmanがカヴァーしている事を知り、YouTubeで探して聴いてみました。

Kiki Deeの方は、歌はともかく、演奏が明かる過ぎて、この歌の世界にはそぐわない感じ。
ただ、何も知らずにふつうのヒット曲として聴いていたら、好きになっていたかも。

そしてGregg Allmanの「Song for Adam」

イントロの雰囲気からしてばっちり!これはかなりいい!!
とはいえ、やはりこの歌はJackson Browneじゃないとね、なにせ内容が私的なものだからね。
ぐらいの感覚で聴き始めたのです。

が!

なにかただならぬものを感じて、曲が進むにつれて、Gregg Allmanの歌に引き込まれていきました。
そしてサビのコーラス!

え?これJackson Browneの声では!?聞いてないよ~!

2人の声の重なりにゾクっときて、自然と涙が流れました。

Gregg Allmanの事はもちろん知っているけど、これまでちゃんと聴いてこなかった。
中学生の頃、音楽雑誌で、1stソロアルバム『レイド・バック』や2枚組ライヴ・アルバム『グレッグ・オールマン・ツアー』の広告やレコード評を見て、気になっていたのだけど、当時はレコードが高くてあれもこれも買うわけにはいかず、手が伸びなかったのです。
もしあの時、買っていたらほんの少しだけ人生も変わっていたのかな?

そして、近年は音楽雑誌も買っていないので、「Song for Adam」をカヴァーしている事も、Jackson Browneが参加している事も知らなかった。不覚。あまりにも不覚。不覚にも程がある。

すぐに「Gregg Allman」「Song for Adam」で検索して見つけたのが、このブログ。

”Song for Adam”-グレッグ・オールマンの遺作
https://ameblo.jp/black-summer-rain/entry-12312202795.html

Gregg Allmanの遺作である事など、この曲にまつわる色々な事を教えていただきました。

諸々知ったうえで、あらためてもう一度、Gregg Allmanの「Song for Adam」

涙が止まりませんがな。


Gregg Allman

残りの人生でちゃんと聴きます。

The Pretender と洋楽日本語詞シリーズ

先日(5/31)の、どるしゃあワンマン公演で披露した、Jackson Browne – The Pretender(ジャクソン・ブラウン「プリテンダー」)日本語詞ヴァージョン。

この曲は、高校1年の時、当時出たばかりのアルバム『プリテンダー』を友人に借りて、初めて聴いて以来、半世紀近くの間、聴き続けてきた曲。
(過去ブログ「Jackson Browne『The Pretender』」参照)

いつかは、日本語の詞をつけてカヴァーしてみたいと思い続けていたのだけど、日本語の歌詞を乗せるのも、演奏するのも難し過ぎてほぼ諦めていました。

それが、数年ぶりにチャレンジしたところ、面白いように歌詞が出てきて、なんとなく形になり、披露するに至った次第。

とはいえ、演奏面でも歌唱面でも、まださらっているような状況で、これから演奏を重ねて、しっかりと身に着けていければと思っています。


ワンマン公演で、この曲を披露する前に、MCで少し語ったのだけど、この曲、音楽評論家の小尾隆さんに聴いて欲しかった。

小尾さんは、2023年10月に亡くなられてしまったのだけど、生前、私の、洋楽に日本語の歌詞を乗せたシリーズを評価してくれて、SNSで取り上げてくれていました。
それ以外にも、私のYouTube動画に反応してくれたりと、SNS上での交流、メッセージのやりとりが続いていました。

この「プリテンダー」を聴いて、日本語の歌詞を聴いて、小尾さんはどう思うだろうか。
それが、例え厳しい評価だったとしても、小尾さんがどう感じてくれたのか、それが聞きたかった。

下の動画は小尾さんが評価してくれていたBob Dylan – Just Like a Womanの日本語歌詞ヴァージョン
これをアップしたのは、もう10年も前!?

正直、歌も演奏もうまくないのは、自覚しているのだけど、そういう部分ではなく「その人が何を表現したいのか」という本質的な部分で評価してくれていたのだろうと思います。


他にも、洋楽に日本語歌詞を乗せたシリーズは色々あるので、良かったら時間のある時にでも、聴いてみてください。

DONOVAN – Universal Soldier

Leonard Cohen – Hallelujah

The Rolling Stones – Sympathy for the Devil

Brian Eno – Golden Hours

などなど

Jackson Browne『The Pretender』

私を形成しているもの

今の自分を形成する一部になっていると言えるほど印象に残る様々なものを「私を形成しているもの」としてとりあげていきます。他のSNSなどに投稿したものを加筆修正して再掲載しているものもあります。
※この下に書かれた年号は作品の発表年ではなく私がその作品に初めて触れた(と思われる)年。またはそのイベント、出来事を経験した年。
※ただの思い出話です。

その他の私を形成しているものたち
私を形成しているもの 年譜(INDEX)


1976

Jackson Browne『The Pretender』(1976年発売)

高校1年の時の同級生UT君が、発売されたばかりのこのアルバムを買って、スグに貸してくれました。
その頃の私は、主に、ハードロックやプログレの有名どころを買っていた時期。
ウエストコースト系のアーティストにはまだ興味が向いていなくて、ジャクソン・ブラウンという名前を聞いた時に、はじめ黒人と勘違いするほどに何も知らなかった。
(その勘違いはたぶんジャクソン5、ジェームス・ブラウンからの連想)

とはいえ、なんでも聴いてみたいお年頃。
ありがたく借りて録音した所、これが私の心に大ヒット、大フィット。
それからは録音したテープを、毎日のように繰り返し聴き込みました。

優しく包み込むような声、歌い方。
時に力強く何かを肯定してくれるような声、歌い方。
アコースティック基調の耳馴染みの良い音、印象に残るメロディー。
そして歌詞。
すっかりジャクソン・ブラウンの描き出す世界の虜になりました。

歌詞を読みながら聴きたくて、ほどなく自分でも日本盤のレコードを購入。
それから、今日に至るまで、50年近くの間、年に数回は、必ずターンテーブルに乗るレコード。

音色面では、特に「Linda Paloma」のハープ(?)やギター類の、美しいアコースティック楽器の音色が堪らなく好きで、新しいオーディオ装置導入時には、必ず、この曲でアコースティック系の音色をチェックするようになりました。

とはいえ、それはあくまでも音色チェックのためだけで、このアルバムは、1曲目の「The Fuse」からラストの「The Pretender」までの流れがとにかく完璧!
全曲通して聴きたくなります。

今日、この文章を書くために久しぶりにレコードを聴いたのですが、やはり全曲通して、3回も聴いてしまいました。
このレコードの帯には
「深い悲しみと絶望の淵に立たされたジャクソンが、心から歌いあげる亡き妻への鎮魂歌!」
と書いてあります。
アルバム制作中に妻が自殺するという事件があり、その悲劇を乗り越えて完成させたアルバム。
どうしても、その事を頭に置いて聴いてしまうのだけど、それを抜きにしても色々な感情(やメロディーや音色や演奏、そして言葉)が心に触れ涙が出てくるような曲が詰まっています。

このアルバムについては、曲ごとに、もう少ししっかりと触れてみたくなりました。
とりあえず「私を形成しているもの」としては、私にとって特別なアルバムです、という紹介にとどめますが、また改めて、このアルバム『The Pretender』の事、そしてJackson Browneの事を、書いてみたいと思っています。



関連ブログ投稿
「The Pretender と洋楽日本語詞シリーズ」