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アコースティック音楽嗜好 ‐89‐

大好きなヒット曲 6

小泉今日子 – 木枯しに抱かれて (1986)

「アコースティック音楽嗜好」で、いつかこの曲を取り上げなければ、と思い続けていたのですが、満を持して今日取り上げます。

というのは、昨日の深夜放送された、BAYFM78『Wave Re:minder -懐かしむより、超えていけ-』チャッピ ー加藤が小泉今日子 の音楽を深掘りするを(録音した物を)先ほどまで聴いていて、やっぱりこれは取り上げなければいかん!と強く思ったから。
そこで聞いたエピソードの記憶が鮮やかなうちに書いておきたいと思ったから。

まあ、そのエピソードは先日ブログ(チャッピー加藤著『小泉今日子の音楽』読了)で取り上げたチャッピー加藤の本の中でも語られている事なので知っていたのだけど、やはりラジオで聞くとまた違うし、心の中での印象度がホットなうちに書きたいと思った。

この曲は、楽曲としても大好きだし、詞も好き(作詞、作曲はアルフィーの高見沢俊彦)、アレンジも大好き、もちろんKYON2の歌も大好き。

特に、アレンジは、アコースティック音楽嗜好者としての私の心をくすぐりまくります。
イントロの切なげなアコースティックギターのフレーズに心が震えるのはもちろんなのですが、それ以前に流れてくるマーチングドラム!もうここだけで心を持っていかれてしまうほど。
というのも私、アコースティック音楽嗜好者であると同時に「マーチが好き過ぎる」人間なので。

そのマーチングドラムからのアコースティックギターのイントロで、すでにメロメロ。

そしてはじまる小泉さんの歌、その表現力。
バックに薄く流れるキーボードのフレーズも素敵だし、スライドするベース音も素敵。
途中からロック色を増してゆくアレンジも秀逸。

そして間奏に出てくるのが、なんとも印象深いバグパイプ風の音色によるケルト音楽的フレーズ!
これがまた最高中の最高。

この『アコースティック音楽嗜好』の中には「民謡、伝承曲からの影響」という小カテゴリーがあって、民族音楽的なものに影響を受けた音楽もまた大好きなのです。

マーチやらアコースティックギターやらケルト風やら、本当に、何から何まで私の好きがつまったような楽曲。

さすが、アレンジャーの井上鑑さん、私の好みを完璧に把握しているようです(違う)

さらに、その好きが詰まった楽曲を歌うのが、大好きな小泉さんというのだから、たまりません。

大好きどころか、超大好きとか、ウルトラスーパー大好きとか、何をくっつけても足りないぐらい大好きな曲です。

この曲を作った高見沢さんも、この曲が大好きだったようでアルフィーでセルフカヴァーしています。
歌詞がちょっと違ったり、アレンジやキーも違うのだけど。

これ、どっちが好きかというと、圧倒的に井上鑑、小泉今日子組の勝ち。(個人の好みです)
ご本家には大変申し訳ないのだけど、歌詞も小泉今日子版の方が好き。

あ、そうだ!
これを今日書こうと思ったきっかけ、チャッピー加藤の掴んだ情報を書き忘れるところだった。
すみませんあまりにも「好き」が強すぎるもので。

それは、あの印象的なバグパイプ風のフレーズ。
私はキーボードで出しているのだろうと思っていたのですが、チャッピー情報によると、なんと!
今剛さんがギターで弾いているそうです。

このエピソード、本で読んだ時にも驚いたけど、ラジオで聞いてまた軽く驚きました。しかもそれ以前にチャッピーから直接聞いて知っていたという。早い話がスグ忘れる。
でも、言い訳すると、聞けばスグに「そうそう!今剛!!」ってなるんだけど、メモリ領域に自力でアクセスしづらい感じ。かな?

うん、今日、これを書いた意味、そして意義は、そういう事。



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チャッピー加藤著『小泉今日子の音楽』読了

『小泉今日子の音楽』チャッピー加藤著
辰巳出版 2024年刊

辰巳出版から刊行されたチャッピー加藤の新刊『小泉今日子の音楽』
届いてから2週間以上たってしまいましたが、しっかり読了しました!

調度、パリオリンピック開催中に届いたので、なかなかしっかり向き合う時間が取れず、読み始めたら一気に読めるタイプの本なのに、こんなに時間が経ってしまったというわけ。

「読み始めたら一気に読めるタイプ」と上に書きましたが、実は、届いてすぐに読み始めてはいたのです、パラパラとページを繰っては驚いたり感心したり。
と同時に、KYON2の音楽が聴きたくて仕方ないモードになるのですが、これ聴きはじめるとずっぽり嵌ってしまうのは分かり切っているので、オリンピック期間中はちょっと我慢みたいな感じで自分を律していました。

オリンピック期間中に何かやらなければならないわけでもなく、自分を律する必要なんて全然ないのだけど、オリンピックに夢中になっている最中に、KYON2の音楽にも夢中になるのが難しかっただけです。不器用ですから。

そしてこの数日間、KYON2を聴きまくりながら、チャッピー加藤の本を読みました。
いや、チャッピー加藤の本を読みながら、KYON2の音楽を聴きまくりました。

KYON2の音楽について、シングル39枚+アルバム21タイトル、チャッピー加藤が語りまくっています。
これがかなりすごい!素晴らしい!
縦軸、横軸をしっかり捉えているだけでなく斜めからも、色々な角度から実に面白い考察がなされています。そして中央には、色々な角度から見ても全くブレない小泉今日子という存在。見事です。

音楽的な面からの考察や裏話もすごく面白く、気付かなかった事、知らなかった事が、たくさん出てきます。
一例をあげると「まっ赤な女の子」のドラムにハイハットが入ってない、って知ってましたか?
私は気づいてなかったのだけど、聴いてみると確かに入ってない!
その理由が、また面白い。マジか!?こんな事知らなかったよ!!(読んでみてね)
てな話が盛りだくさん。

また歌詞の考察も見事!これは「言葉」を生業としてきたチャッピー加藤の真骨頂。
これも一例をあげると「半分少女」の1番♪かなしくしく泣いてるわ、と2番♪うれしくしく感じるの、の解釈。これは本当に見事な解釈で、しっかり「半分少女」というタイトルにつながるのが、素晴らしい。(読んでみてね)

全編こういう感じですよ。
読み進むと同時に、音楽を聴いて確かめたくなるような事だらけ。

今、手元にアナログ盤がないのだけど(全部買ってました)、CD引っ張り出して聴いたり、初期のものはサブスクで聴いたり、とにかく聴きまくったこの数日。

「読み始めたら一気に読めるタイプ」と上に書きましたが、専念すれば確かに一気に読めるタイプの本なんだけど、音楽を楽しみながらページを繰る方が、よりこの本を楽しめます。

一気に読んじゃうのは、逆にもったいない!

ちなみに私、この本に協力したことになっていて、「あとがき」に名前まで載せてもらっているのですが、特に何一つ身になるような事はしていなくて、同じKYON2好き友達として雑談した程度なんですよね。なんだか申し訳ない。


ところで、これは、まったくの余談、私の思い出話ですが
私、KYON2のシングル曲で特に思い入れ深い曲が何曲かあって、その1つが「ハートブレイカー」(12inchシングル)。


この本の中では「ハートブレイカー」のTVでのパフォーマンスについて「夜のヒットスタジオ」出演時の事が書いてあります。
その時も確かにすごかったけど、私は「オールナイトフジ」ミニライブで歌った「ハートブレイカー」が別格的に好き。
この時は「ハートブレイカー」が終わると同時に「迷宮のアンドローラ」のイントロが始まるという流れもかっこよかったし、その次「なんてったってアイドル」のはっちゃけぶりも普通の歌番組で見せるものとは違う迫力あるものでした。
80年代、KYON2が出演したTV番組はほとんど全部録画していたのですが、この「オールナイトフジ」でのミニライブが特に大好きで、何度も何度も観ていました。