Category Archive : 歌ってみた

Daniel you’re a star

昨日、抗がん剤の点滴から10日ぐらい経過して、そろそろギターも触れるようになり、喉の違和感も和らいできたので、部屋で何曲か弾き語りをしてみた。

まあまあ、なんとか形にはなってきたので、久しぶりに録画してYouTubeにでもあげてみるかなと思い立つ。
私が癌治療中だという事を知っている方々への「元気です」「弾き語りも出来ます」の報告の意味も込めて。

とはいえ、指先はまだ若干痛むし、大きな声も出しづらい、という事で簡単なコードで力まずに歌える歌をチョイスしてみた。
それは、Elton Johnの「Daniel」
何度か練習してから、これならいけそうだと、とりあえず一休みしてからビデオをセットすることに。

その時、なんとなく開いたFacebookで、坂本カツミさんの訃報を目にした。

正直かなりうろたえた。
こんな言い方はなんだが「訃報慣れ」している最近の私は、ちょっとやそっとの訃報には動じなくなり、涙を流すような事もほとんどないのだけれど、昨日ばかりは、そういうわけにはいかなかった。

しばし茫然、しばし涙。

その後、気を取り直して、自分のやるべき事をやろうと、ギターを手に取り、もう一度「Daniel」を歌ってみた。

全然、歌えません。

Danielの歌詞の端々で、カツミさんの事を思ってしまう。そのたびに涙で歌えなくなる。
自分の中で完全に、ダニエル=カツミさんになってしまうのだ。

年上のお兄さん、ダニエル=私にとってのカツミさん、って感じになってしまい、歌詞が心に響きまくって泣けて泣けて歌えないというわけ。

自分で言うのもなんだけど、私、カツミさんにすごく愛されていた実感があるのです。
カツミさんと繋がっている方は、みんなそう思っていると思うので、特に私が愛されていたわけではなく、「私も」愛されていたと思う。

もちろん私もカツミさんの事が大好きでした。

はじめて会った時からずっと。

最後に会ったのは、昨年10月の御岳音楽祭。
私の顔を見るなり、すごく嬉しそうな笑顔で話しかけてくれて、色々と話しをした。

音楽祭が終わって、別れ際に、握手をしたのはいいのだけれど、2人とも手を離し難く、ずっと手を握り合ったまま、なかなか離れる事が出来なかった。

その時、私は大腸癌と診断される少し前。
入院中には「今度カツミさんに会ったら、病気の事や、治療の事を色々語りあえる!」と、なぜか若干嬉しいような気持ちで、そんな未来を思い描いていたのだけど、それは叶いませんでした。

そんな、昨日の私。

そして、今日、「Daniel」に再チャレンジ。
はじめは、やっぱり泣けてしまったのだけど、どうにかちゃんと歌えるようになったので、録画してYouTubeにアップしました。

こんな下手くそな歌を捧げられても迷惑かも知れないけど、カツミさんに捧げます。
心はこもってます、2日分。

I miss him so much

そして私は(きっとまだ、しばらくの間)元気です!


心の落ちつき失せて

2023年7月7日
PANTAさんの訃報が届く。

それから1週間。

ずっと呆けている。

しっかりと受け止める事が出来ていないのだ。

いつもと同じように朝を向かえ。

大谷翔平の活躍とチーム状況に一喜一憂し。
オールスターゲームを楽しみ。
7月になって次々にはじまった新TVドラマやアニメを楽しみ。
NPBの結果に一喜一憂し。

そして、夜になったら寝る。

悲しみが全然湧いてこない。
そんな、どこかフワフワした精神状態で、この1週間を過ごしてきた。

その間、頭脳警察やPANTAの音源を聴き、それなりにジンとしたりはしたものの、よく分からない感覚。

今日は、午前中から、ギターを持ち出して、頭脳警察やPANTAの曲をあれこれ歌ってみた。
ふだん、色々な歌をカヴァーする時に、なんだか変な感情がこみ上げてきて、歌いながら泣くという事がよくある私なのだが、なぜか今日は、全くそんな瞬間は訪れなかった。

そのうちに「録画してYouTubeにでもあげてみるか!」と思い立ち、撮ったのがこれ。

頭脳警察「心の落ちつき失せて」

出来はともかく、PANTAさんはきっとチェックして、苦笑しつつも喜んでくれている。
そんな気がするのです。

PANTAさんから「どんどんカヴァーして。」と、よくいわれていたので。
それどころか、とんでもない無茶振りもされていました。

ひとつは「七月のムスターファ」
不思議軍のベース、ルイス稲毛とPANTAさんの会話。
ル「七月のムスターファすごいですね。最高です!」
P「じゃあ、君たちもやってよ。」

無理でしょ!!
あれは、PANTAさん以外に表現出来る人いない。

もうひとつは「落ち葉のささやき」のセリフ入りバージョン。
ど「セリフ入りはじめて聴きました!かっこよかった!!」
P「じゃあ、どるたんもやってよ。」

無理でしょ!!
あんなの出来るのPANTAさんだけですから。

というわけで、とりあえず歌なんか歌ってみましたが、相変わらず、心の落ちつき失せたままの私です。
いつか、しっかりと涙を流せる日がくるのでしょうか?


(少しだけ)歌ってみた その1

Peter Hammill (Cover) – She Wraps it Up

Goodstock Tokyoワンマン公演を終え、次のライヴまで、またしばらく間があきます。
コロナ禍以前は、月数本のライヴや、ツアーにも出ていたので、それを考えると寂しい限りです。

自宅やスタジオからの配信など、色々考えてやっている方もいますが、設備の面や、出不精問題など様々な障害(?)があり、なかなかそういう事にも踏み切れません。

という事で、以前遊び半分で撮った動画をとりあえず1本あげてみました。

自室でゆる~く(6弦が切れたままのガットギターとか、ご近所の手前あまり大声出せないとか)やっているものなので、あまり固い事は考えずに、ゆるく優しい目で見ていただければ幸いです。

もし気に入っていただければ、(他のも観たいという奇特な方がいましたら)また新しいのを作ったり、過去の発掘物をあげたりもしたいと思っています。

あと、宅録もコツコツ続けていますので、ある程度納得出来る物が出来たら、YouTubeか、SoundCloudか、どこか別の場所で発表したいと思います。
本当はしゃあみんとスタジオに入って新しい曲を作りたいのだけど、まずは1人で地盤作りという感じで。
そして「ツンデレ娘 奥手な初体験」のサントラを録音した時みたいに2人でスタジオ作業が出来るといいな、と思っています。

とりあえずは、また、ライヴで会える日まで、もしくはどるしゃあの新しい作品が出来るまで、こんなつたない弾き語り動画ではありますが(くれぐれもゆるく)お楽しみ下さい。

There is an Ocean

何ヶ月か前に、遊びで宅録したDonovanのカヴァー『There is an Ocean』
若干、録り直してYouTubeにアップしました。

この曲は、Donovanの1974年に発売されたアルバム『Essence To Essence』に収められた大好きな曲。
高校生の時に中古でアナログ盤を買ってから数10年、何度も何度も聴いてきた曲です。

ギターに専念すれば、この程度なら、なんとか弾けるんだけど、歌いながらは、無理。

歌いながら弾ければ、どるしゃあの表現力も、もう一段アップするんだけどなぁ・・・

でも、もしかしたら、なんとなく、数年後には自然に弾けるようになっているような気もいたします。

というのも、去年作った『Museo』って曲は、LIVEで弾きながら歌うのは無理だな、と決め付けていたのですが、やってみたら、最近は何となくちゃんと弾きながら歌えるようになってきたのです。

これまで、何十年も練習らしいを事していないから、逆に、57歳にしてまだのびしろがあるのかも(笑)