Alice Sara Ottのピアノ

Alice Sara Ottのピアノ

YouTubeのホームを開くと、おすすめの動画が何点も表示される。
先日、そのおすすめ動画の1番目に表示されていた動画。

Beethoven : Concerto pour piano n°3 ( Alice Sara Ott / Orchestre philharmonique de Radio France)

ふだんの視聴傾向からクラシック音楽関連の動画はよくおすすめされるのだけど、この奏者の事も楽団の事も全然知らなかった。
曲は良く知っているけど(ベートーヴェンのピアノ協奏曲 第3番)。

ピアノ奏者は、Alice Sara Ott
楽団は、Orchestre philharmonique de Radio France
そして指揮者は、Mikko Franck

寡聞にしてこれまで聴いた事のない方々。

なんとなく、本当になんとなく、クリックして聴いてみると・・・

まずオーケストラの美しい音色、しなやかな演奏にうっとり。
ピアノが登場するまでの間、半分流し聴き状態ながら、徐々に惹き込まれる。

これまでレコードやCDで聴いてきたベルリンフィル、カラヤン、グールドとも、ウィーンフィル、ベーム、ポリーニとも、全く違う感触。
本当にしなやかで美しいオーケストラ。

少しして、ピアノが入った瞬間から、ラストまで、目も耳も演奏に釘付けになってしまった。

第1楽章の主題を元にしたオーケストラとのかけ合い、その一体感に心が高まる。
弱音部の繊細な響きと演奏にうっとりし、強音部の激しくも美しい演奏にドキドキする。

そしてカデンツァの美しさに聴き惚れる。
画面を見ると指揮者もうっとりしているような雰囲気。

オーケストラがそっと寄り添うように入ってきてから、ピアノと一体になってグッと盛り上がり激しく第1楽章ラストへ。
ちょっと声が出そうになるぐらい胸が高鳴った。

しばしの静寂をはさんで第2楽章へ。

冒頭のピアノソロ、初めの一音で心を掴まれてしまう。
ふーっと一緒に音楽の中に入っていくような感覚。
うっすらと涙が滲む。
そしてオーケストラが入ってきた瞬間に涙腺崩壊。

第2楽章は、ほとんど泣きながら聴いていた感じ。
なんなんだろう・・・これ。
音楽ってたまにこういう事してくれるよね。

第2楽章ラストまで、こんな状態。
若干呆然としながら第3楽章へ。

一気に世界は変わり、楽しい疾走感。
最高。
オーケストラとのコンビネーションが本当に素敵。
これまで聴いてきた、ベートーヴェンのピアノ協奏曲の中で、一番自分に合っている演奏かも知れない。
特にピアノには、本当に惹き込まれ、魅せられた。
弱音部の繊細な響き、優しさ、美しさ、心が美しくないとこんな音出ないんじゃないかな・・・

いや~素晴らしい。

演奏終了後も、しばらくボーっとした状態で画面を見続けていると、何回かの挨拶の後、アンコールに応えて1曲ピアノを弾いてくれました。
これから観る方は最後まで見逃さずに。

この動画、数日前に初めて観てから今日まで5回ぐらい通して観てしまいました。
(観始めると途中でやめられない)

映画館みたいなところで観たいなぁ・・・
いや、それよりも生で。
この日と同じ演奏は二度とないけど。

(追記)
オーケストラの事、指揮者の事、ピアノ奏者の事など、全然知らなかったので、後に調べてみました。

ピアノ奏者は、日本ではアリス=紗良・オットと表記するようで、父親がドイツ人、母親が日本人との事。
なんとなく名前と顔立ちから、想像できましたが、なるほど。

そして日本のテレビ番組で、これまで何度も取り上げられている人みたい。
「情熱大陸」「報道ステーション」「セブンルール」などなど。
私がこれまで知らなかっただけで、みなさん、既にご存知かも知れませんね。
いや、なんとなくだけど、報道ステーションで見たような気もしてきた・・・
ちゃんと見て(聴いて)なかったのか、音の印象は残ってないけど、見た事はあるような気がする。
「情熱大陸」に出たのはもう10年も前の事!
これまでちゃんと知らずに来たのはちょっと残念だけど、思いがけず衝撃の出会いが出来て良かった。

Dorutan


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