アコースティック音楽嗜好 ‐3‐

アコースティック音楽嗜好 ‐3‐

『はじめてのボブ・ディラン』

まだ、あまり海外のロックやフォークの事を知らなかった中学生の頃。
ビートルズ映画祭、ビートルズ復活祭といった、イベントに何度か出かけた。
内容は主にビートルズ関連のフィルム上映。

そこで上映された『バングラデシュのコンサート』
(ジョージ・ハリスン主催の『バングラデシュ難民救済コンサート』を記録した映画)

はじめて動くボブ・ディランを観て、はじめてボブ・ディランの歌を聴いた。
他のアーティストが、大編成のバンドを従えて迫力の演奏を繰り広げた後に、ボブ・ディランはフォークギター1本を抱えて(あとハーモニカ)登場し、ジョージ・ハリスンのギターとレオン・ラッセルのベースだけを従えて歌った。

とてもかっこよく、鮮烈な印象が残った。

少しして3枚組箱入りLPレコード『バングラデシュのコンサート』を手に入れた。
レコードの1面(E面)にはボブ・ディランの曲だけが収められていて、一時、その面ばかりを聴いていた。
ギターの音色が好きだった。
歌い回しが好きだった。
歌詞カードを目で追いながら、ボソボソウニャウニャと念仏を唱えるように歌を復唱していた。

当時は意識していなかったけど、この頃から、ロック系よりもアコースティック系の音楽に惹かれていたのかも知れない。

それからまた少しして、今度は、ボブ・ディランのアルバム(LPレコード)『フリーホイーリン』を買った。
このアルバムには、『バングラデシュのコンサート』でも演奏された『激しい雨が降る』『風に吹かれて』という耳馴染みのある曲が収められていたから。

歌詞を追いながら、訳詞を読みながら、何度も何度もレコードに針を落とした。
歌詞の世界に打ちのめされるような衝撃を覚えた。
激しい怒りを叩きつける様な『戦争の親玉』
優しく包み込むような『くよくよするなよ』
等々
全ての曲が、何かを語りかけ、何かを考えさせてくれた。

ここでさらにボブ・ディランの世界へと深入りしていく事になるのだった。

このアルバムは、ディランのギターとハーモニカ、そして歌だけで演奏されたもの。
今でも、このスタイルのボブ・ディランが一番好きだ。

もちろん、その後のバンドを従えたディランも好きだけれど・・・シンプルな歌とギターで表現された世界が一番好きです。

これディランに限らず、ドノヴァンでも、吉田拓郎でも、泉谷しげるでも、ギター1本で表現したものが1番好き。
(アーティストの気持ちを考えると「ごめんなさい」と言うしかありません)

(つづく)

>>アコースティック音楽嗜好4


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