映画音楽二題 -その2-

映画音楽二題 -その2-

『Ryuichi Sakamoto: CODA 』
最近観た映像作品について語りつつ最終的には自分語りをいたします。

『Ryuichi Sakamoto: CODA 』
http://ryuichisakamoto-coda.com/
坂本龍一を追ったドキュメンタリー映画。
少し前にEテレで放送されたものを録画し、昨日やっと見ました。

東日本大震災の津波にのまれたピアノを慈しむように触り鳴らす教授(坂本龍一)の姿。
その音色。

原発再稼動反対デモで発言する教授。

がんを宣告されてからの活動。

映画『レヴェナント』の力強く、壮大な音楽が、がんにおかされた後にギヴアップしそうになりながら書き上げたものだったとは・・・全然知らなかった。

音への向き合い方、音楽への向き合い方。
自然の音、電子音。

YMOからの活動を振り返り、過去の貴重な映像も次々と出てくるのだが、やはり心惹かれたのは映画音楽を語る場面。
「(映画音楽)全てのスタートだった」という『戦場のメリークリスマス』
個人的に大好きな映画、ベルナルド・ベルトルッチ監督の『ラストエンペラー』
等々。

話として面白かったのは『シェルタリング・スカイ』(『ラストエンペラー』と同じベルトルッチ監督作)でのエピソード。
オーケストラを集め録音に入る寸前に監督から「ここのイントロちょっと気に入らないから変えてくれ」と注文が入る。
「いや、もうオーケストラ来てるし無理だよ」と言うと、ベルトルッチが
「出来ないの?エンニオ(モリコーネ)なら、すぐにやってくれるんだけど」
みたいなやりとりがあり、オーケストラを待たせて書き上げたという話。
(話言葉は正確ではありません)

そんな教授が、がんを宣告された後に取り組んだのが大好きなタルコフスキー映画の架空のサウンドトラック。
「(死んだ時に)恥ずかしくない作品を残したい」との思いで取り組む教授の様子が描かれています。

この架空のサウンドトラックというコンセプト。
実は私もそんな作品を残しています。

何度かFBでも取り上げているので聴いた事がある人もいるかも知れませんが、これまでは特に説明もなく取り上げていました。

これ、原子力発電所の事故により人がいなくなった世界を描く架空の映画の架空のサウンドトラックです。
写真家中筋純氏の撮ったチェルノブイリや福島の作品が映像のイメージとしてあります。

曲名は、全て原子力発電に関する物やその影響を考えた物。
作曲、演奏(ギター、ベース、キーボード以外は打ち込み及び音源素材の切り貼り)全て1人でやり自宅録音したものです。
どれか1曲聴いてもらおうと思ったんだけど、全曲好きなので、選べませんでした。
出来たら全部聴いて欲しい。
https://soundcloud.com/dorutan/sets/new-clear-soundscape

自分の作品としては珍しく全曲、最初から最後まで大好きで何度も聴いています。

Dorutan

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