映画『Tommy』を久しぶりにしっかり観た

映画『Tommy』を久しぶりにしっかり観た

少し前から、Amazon Prime Videoを開くたびに「あなたが興味のありそうな映画」の一番初めに必ず『Tommy』が表示されていた。
ものすごく推してくる。

そりゃ確かに興味はありますよ、だけど『Tommy』なら何度も観ているのでね。
と、他の映画を観ていたのですが、見放題配信が昨夜で終了するという事もあり、昨日の朝から観てしまいました『Tommy』

『Tommy』との初めての接近遭遇は、高校1年の時。
級友が持っていた2枚組サントラLPレコードを借りて、カセットテープに録音させてもらいました。

それ以前に基本的な知識は雑誌などで仕入れていたので、エリック・クラプトンやエルトン・ジョンがザ・フーと一緒に演奏しているというだけでも、わくわくしていたのですが、聴いてみるとあまりロック的ではないというか、主要な曲以外は、なんとなくものたりなく散漫な感じがしていました。

ロック・オペラという事なので、まあ、分からなくはないのですが。
とはいえ、当時はまだまだ聴く音楽の選択肢があまり広くなかったので、多少物足りないと思っても、録音したテープは何度も繰り返し聴いていました。

その甲斐あって、初めて映画を観た時には、全曲よく知っているし、場面場面がよく理解出来たし、逆に映画を観ることによって曲の意味もとてもよく理解出来ました。
こうやって映画の中で聴いてみると、シーンをつなぐ役割の軽い曲や、シーンを説明するための簡単な曲もあるわけで、レコードで音だけ聴いていると、ちょっと物足りなかったり、散漫な感じがしてしまった、という事も理解出来ます。
ただそういう曲たちも、カセットテープで何度も聴いていたので、既にとても馴染みがあり、映像と一緒になった時に、曲としての存在感も増したように感じたものです。

そんな中、しっかりとしたロック的な楽曲として成り立っている存在感のある曲も、もちろんあって、特にエリック・クラプトンがザ・フーをバックに弾き歌う「Eyesight To The Blind」、ティナ・ターナーがぶっ飛んだ麻薬の女王に扮する「The Acid Queen」、そしてエルトン・ジョンがド派手なピンボールのチャンピオンに扮する「Pinball Wizard」は、映画の中でも特に印象深く、後に映像ソフトを入手してからは、これらの場面だけ抽出して観る、という事もたまにしていました。

さて、そんな『Tommy』を超久しぶりに、全編通してちゃんと観たわけですが、おおまかな印象は初めて観た時からあまり変わっていなくて、母親役のアン・マーグレットの熱演ぶりが、やはり目を惹きました。Tommyを心配しつつもかなりゲスい女の本性というか心情を演じきっている凄み。
そして主役Tommyを演じるロジャー・ダルトリーの役者としての力量も感じます。特に「見えない、聞こえない、話せない」という三重苦を抱えた状態時の空っぽな目がすごい。

そしてケン・ラッセル監督の作り出す映像のイメージは、どの場面を切り取っても、絵画として飾りたくなるような、どこか歪んだ美しさがあって大好きです。

中盤のクライマックス的な 「Pinball Wizard」 のシーン辺りまでは、話の流れもしっかりと記憶にあったのですが、後半、単独の絵としてのシーンは憶えているのだけど、話の流れとしてなんとなく忘れている所があって、久しぶりに観て、とてもすっきりしました。

これは今後の人生においても、何度か観たくなる映画に間違いありません。



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