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The Pretender と洋楽日本語詞シリーズ

先日(5/31)の、どるしゃあワンマン公演で披露した、Jackson Browne – The Pretender(ジャクソン・ブラウン「プリテンダー」)日本語詞ヴァージョン。

この曲は、高校1年の時、当時出たばかりのアルバム『プリテンダー』を友人に借りて、初めて聴いて以来、半世紀近くの間、聴き続けてきた曲。
(過去ブログ「Jackson Browne『The Pretender』」参照)

いつかは、日本語の詞をつけてカヴァーしてみたいと思い続けていたのだけど、日本語の歌詞を乗せるのも、演奏するのも難し過ぎてほぼ諦めていました。

それが、数年ぶりにチャレンジしたところ、面白いように歌詞が出てきて、なんとなく形になり、披露するに至った次第。

とはいえ、演奏面でも歌唱面でも、まださらっているような状況で、これから演奏を重ねて、しっかりと身に着けていければと思っています。


ワンマン公演で、この曲を披露する前に、MCで少し語ったのだけど、この曲、音楽評論家の小尾隆さんに聴いて欲しかった。

小尾さんは、2023年10月に亡くなられてしまったのだけど、生前、私の、洋楽に日本語の歌詞を乗せたシリーズを評価してくれて、SNSで取り上げてくれていました。
それ以外にも、私のYouTube動画に反応してくれたりと、SNS上での交流、メッセージのやりとりが続いていました。

この「プリテンダー」を聴いて、日本語の歌詞を聴いて、小尾さんはどう思うだろうか。
それが、例え厳しい評価だったとしても、小尾さんがどう感じてくれたのか、それが聞きたかった。

下の動画は小尾さんが評価してくれていたBob Dylan – Just Like a Womanの日本語歌詞ヴァージョン
これをアップしたのは、もう10年も前!?

正直、歌も演奏もうまくないのは、自覚しているのだけど、そういう部分ではなく「その人が何を表現したいのか」という本質的な部分で評価してくれていたのだろうと思います。


他にも、洋楽に日本語歌詞を乗せたシリーズは色々あるので、良かったら時間のある時にでも、聴いてみてください。

DONOVAN – Universal Soldier

Leonard Cohen – Hallelujah

The Rolling Stones – Sympathy for the Devil

Brian Eno – Golden Hours

などなど

Bob Dylan – Just Like a Woman 日本語カヴァーと小尾隆さんの事

10年前の某SNSへの投稿を再掲します。


2014年9月16日

少し前に、日本語カヴァーシリーズを何曲かYouTubeにアップしました。
その中からBob Dylan『Just Like a Woman』日本語カヴァーの事を、ロック評論家の小尾隆さんが自身のSNSで取り上げてくれました。



この日本語カヴァーシリーズは
「いい曲だからちょっとカヴァーしてみた。」
というレベルの物では全然無くて、10代の頃に夢中になって聴いた曲たち、オレを育ててくれた曲達に対する感謝の気持ちがいっぱい詰まっています。
小尾さんの文章を読んで、そんな部分を感じていただけたのかな・・・と、すごく嬉しく思いました。

—(以下小尾さんの文章です)—

例えばオイラはどるたんさんと政治的には微妙に意見が違うかもしれない。でもオレは彼の表現にある一定の理解とリスペクトの気持ちを払っている。とくに彼の場合海外のロックを独自の日本語歌詞として翻訳している点にシンパシーを覚える。ディランの原詞に忠実であればいいという問題ではないのだ。むしろ、どるたんさんがディランの曲からイマジネーションを広げ、着想豊かに新たな言葉を書き下ろすという、その心映えを美しいと思うのだ。そういう意味では双六亭のアッキーこと鈴木晶久さんがロス・ロボスのWHEN THE CIRCUS COMES TOWNを自分の日本語詞で歌っていることと、いささかも変わらない。以前のストーンズ「悪魔を憐れむ歌」といい今回のディランといい、それはどるたん氏が歌とかロックする行為を精一杯自分に引き付けようとする誠意なのだと思う。そうしたアプローチ自体は昔から日本のロックで試みられてきたことであり、別に目新しくはないかもしれないが、一番大事なのは音楽を聞いた”自分”が何を感じたかだ。オレは、彼が真っ白いキャンバスに向かって何かを書き留めようとするその真摯でイノセントな気持ちを受け止めることが出来る。
そう、まるでハイスクールの懐かしい同級生のように。


以上が10年前の投稿。

小尾さんの著作「SONGS – 70年代アメリカン・ロックの風景」

久しぶりに小尾さんの文章を読んで目頭が熱くなりました。
というのは、小尾さんは昨年の10月19日に亡くなられてしまったから。

小尾さんとは、一度だけしかお会いした事がないのだけど、その時に通じ合うものがたくさんあって、その後、SNSなどを通じたやりとりがありました。

頻繁に何か話すような事はないのだけれど、お互いの活動を見守っているような間柄だったのかも知れません。

一度お会いしたのは、あるDJイベントで、私も小尾さんもDJとして参加。
そこでお互いの選曲に感じる物があり、帰り道に色々話をして、そこでまたお互いの音楽体験に大きな共通点をみいだし、お互い、同志のような感情を抱いたのだと思います。

上の小尾さんの文章のラストに書かれているのが、まさに、その時の気持ちの延長線上にある言葉だと思います。

オレは、彼が真っ白いキャンバスに向かって何かを書き留めようとするその真摯でイノセントな気持ちを受け止めることが出来る。
そう、まるでハイスクールの懐かしい同級生のように。

さっき読み返した時は、目頭が熱くなる感じだったのだけど、改めてこの部分をしっかり読んだら、涙腺崩壊した。

ありがとう小尾さん。
また、会えたら、たくさん音楽の話をしましょう!