東ティモール映画祭 その2
東ティモールフェスタ2021 オンライン映画祭
https://peatix.com/event/1924038
東ティモール映画祭のオンライン無料視聴から、3本目の視聴。
『ベアトリスの戦争(Beatriz’s War)』
を鑑賞しました。
先日観た2本の映画(東ティモール映画祭 その1)同様に、実に重い内容。
どんなものかというと(東ティモール映画祭の紹介文から)
山村に暮らすベアトリスとトマスは結婚する。しかしインドネシア兵が村を襲い、村の男たちは皆殺しにされ、トマスもどこかに連れていかれる。16年後、トマスが戻るが、インドネシア兵から逃げ、ゲリラとして闘う中で身に付けた知恵や社交性は、若かった頃の面影とはどこか違う。やがてベアトリスは、トマスが偽物であると確信し、真実を突き止めようとする。仏小説『マルタン・ゲール』が原作。本作は東ティモール人監督による初の長編映画で、第44回インド国際映画祭で金賞受賞。 監督:Luigi Acquisto & Bety Reis/98分/2013年/東ティモール/字幕翻訳:混成アジア映画研究会
紹介文は簡単に書かれていますが、自分の命、家族の命、尊厳、生活、大切な物全てを銃によって蹂躙され続ける状況で、生きるためにどう行動していくか、心に負った深い傷とどうやって折り合いをつけていけば良いのか、自分ならその状況下でどういう生き方(または死に方)を選び、どう行動するか、そんな事も考えながらの鑑賞となりました。
しかし、そのような状況下で生きてきた女性たちの心の中は、どれだけ考えても推し量る事の出来るものではなく、せめて、彼女達を襲ったひとつひとつの悲しく辛い出来事が自分の身におこったら一体どうなるだろう、という想像を、この先、心に留めおこう。そして、今も、どこか(ロヒンギャ、新疆ウイグルなど)で起きている苦しみ、悲しみに対して何が出来るというわけではなくても、心を馳せる事だけは忘れないでいよう。
見終えた今、そんな気持ちでいます。
また前回観た2本の映画同様、この作品に流れる音楽もまた素晴らしい物でした。
このトレイラー映像にも流れている、優しく繊細で、素朴なアコースティック楽器で演奏される音楽が胸を打ちます。劇中には、女性ヴォーカルのアカペラで歌われる曲もあり、これも素敵でした。どの曲も使われているのは部分的で短いのですが、ちゃんと通して聴いてみたいと思わせる音楽ばかりです。