アコースティック音楽嗜好 ‐61‐

アコースティック音楽嗜好 ‐61‐

珠玉の小品、隠れた名曲 その30

Lewis Furey – Love Comes
Lewis Furey 1975年発売のアルバムLewis Fureyのラストに収録された曲。

大好きな曲です。

ただ、私が初めてこの曲を聴いたのは、Tom Robinsonによるカヴァー。
1982年発売のソロアルバム『North by Northwest』にそっと収録されていました。

これがたまらなく好きでした。

まず、そのTom Robinsonによるカヴァーから紹介したいと思います。

笛の音に近いような、オルガン風のキーボードによるシンプルな演奏をバックに、朴訥に丁寧に歌われていて、余計な音は何もない、シンプルであるがゆえに逆に心に染みこむように感じます。
キーボードの音色もアレンジも素敵。
そして2分30秒程度ですっと終わるところも、何かその場に取り残されてしまったかのような不思議な余韻がまたなんとも言えず素敵。

この時点で、私はLewis Fureyのオリジナルを聴いた事がなかったので、これが私にとって唯一の「Love Comes」でした。

少しして、 Lewis Furey のアルバムも手に入れ、やっとオリジナルの「Love Comes」を聴くことが出来ました。

Lewis Fureyの歌には、どこか演劇に近いようなケレン味があり、演奏やアレンジもひねりの効いた物で、たとえて言えばSparks等とも共通するような、独特で不思議な魅力があります。

この「Love Comes」もまた、Tom Robinsonのシンプルな物とは対極に位置するような一筋縄ではいかないアレンジ、 演奏はピアノだけではじまり、ベース、ドラム、ギターや木琴など色々な楽器が入ってきます。

歌もTom Robinsonの朴訥な歌いっぷりと対極にあるような癖のある歌い方。

こちらがオリジナルなので、Tom Robinsonは、この曲の本質的な美しさ、シンプルな魅力だけを掬い取ったのでしょう。見事なカヴァーだと思います。

Tom Robinsonのカヴァーに慣れていた私は、はじめのうち、この本家「Love Comes」に、若干の取っ付き辛さを感じたものですが、今では、すっかりLewis Fureyの魅力にも嵌っています。

この「Love Comes」を聴いていると、良い曲を書いてしまったので、ふつうにやるのが照れくさくて色々な音を入れたり、ちょっとひねった歌い方をしてしまったかのような可愛らしさを感じてしまうのです。勝手な思い込みかもしれないけど。

まあ、とにかく魅力的な歌、魅力的なアーティストです。
Tom Robinsonのおかげで巡り合えた事に感謝。

※両方とも、それほどアコースティックって感じじゃないけど、お許しを。



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