『孤狼の血 LEVEL 2』からの日本アカデミー賞
もう一昨日のこと、早めの夕食をすませた後、なんとなく、本当になんとなく『孤狼の血 LEVEL2』をAmazon Prime Videoで鑑賞しました。
一作目がかなり面白かったので、楽しみにしていた続編。
ポスターを観ただけでも、極悪っぷりが確実にレベルアップしているのが分かる。
だから「2」とか「Part 2」とか「Vol.2」ではなくて「LEVEL 2」なのだな。
まあ、簡単に言ってしまえば、ヤクザ映画。
感じた事をいくつか簡単に書いてみます。若干ネタバレあり。
一作目では、ヤクザ顔負けの刑事ガミさん(役所広司)の下についていたエリート刑事日岡(松坂桃李)が、LEVEL 2では、すっかりヤクザ風になっていて、なんとも、時間と環境って人をこんなにも変えるものなのか、と。
一作目よりも、暴力シーンがえげつなく、見ていて痛みを感じるレベル。
今回、初登場のヤクザ上林(鈴木亮平)の、極悪っぷりは、もはやサイコパスと言ってもいいほど。
怖いというよりも、気持ち悪いし、胸糞悪い。
チンタ(村上虹郎)が哀し過ぎる。死亡フラグ立ち過ぎ。
西野七瀬(チンタの姉、バーのママ)は、ママとしては若干線が細いと感じる場面もあったけど、これだけアクの強い役者達の中で、しっかりとした存在感が出せていたと思う。今後が楽しみ。
床屋のシーンは絶対狙ってたでしょ。
顔を剃ってもらっている、もちろん床屋さんの手には剃刀。
顔にタオルをかける。
もう、こっちは、床屋の椅子に座っているだけで「これ絶対殺られる場面でしょ!?」って、気が気じゃないのに。何も起きないという。
中村獅童が石橋蓮司に似ている。(個人の感想です)
映画としては、迫力、臨場感、人間の哀しさ、などなど、高いレベルで描けているように感じて、だからこそ、最後まで引き込まれるように観る事が出来たのだと思います。
それはさておき、映画を観終わってテレビに切り替えたら、なんと、今まで観ていた『孤狼の血 LEVEL 2』の面々が出ているではありませんか。
「日本アカデミー賞」受賞式を放送中というタイミング。
しかも、鈴木亮平が最優秀助演男優賞を受賞するというすごいタイミング。
さっきまで、胸糞悪いサイコパス暴力殺人鬼だった男が、にこやかにスピーチなんかしています。
それを、ほんの数分前までその男と殺し合いをしていた刑事や、その男に弟を殺されたバーのママがにこやかに見ているという、なんとも現実味の無い不思議な光景に、クラクラしました。
数分前までは映画の中のお話で、こっちが現実の世界なんですけど。
「私は今、特典映像を見ているのだ。」という気持ちに切り替えて、日本アカデミー賞授賞式のもようを楽しんだのでした。
【どるたん】作詞、作曲、歌とギター担当