アコースティック音楽嗜好 ‐7‐
『 Mike Oldfieldからの・・・(1) 』
マイク・オールドフィールドの音楽は、私にとってクラシック音楽への入口というだけでなく、もうひとつ大事な側面があります。
それは、ブリティッシュ・フォークから、ケルト音楽への道筋を示してくれた事ですが、まずはその前段階として・・・
初期3部作の3枚目『オマドーン』(Ommadawan)のラストに収められた『On Horseback』
レコード発売時には、独立した曲としてのクレジットはなく、レコードB面、Ommadawan Part2の最後のバースとして扱われていたと思います。
(初期の3枚は、全てA、B面を通して1曲という形式でした)
ですが、この曲(というかこの部分)だけは、3枚の中で異質な、独立した歌物の曲でした。
この曲を好きになった頃から、自分の中で、所謂ロック的な音楽よりも、こういうアコースティックで、どこか民謡的なムードがある牧歌的な曲に惹かれる傾向がある事に気づき始めます。
当時、良く聴いていたプログレッシブ・ロックのアルバムには、こういうアコースティック系の小品的な曲が収められている物が多く、そんな珠玉の小品が収められているかも知れない、という事がプログレッシブ・ロック系のレコードを買う動機になっていたほどです。
気に入ったアコースティック系小品が1曲でも収められていれば当り!といった感じです。
例えば、ピンク・フロイドなら『Julia Dream』『If』など、King Crimsonなら『風に語りて』『土曜日の本』など、Genesisなら『In Hiding』『Cuckoo Cocoon』などなど
当時、こういうアコースティック系の小品ばかりを集めて、10号のオープンリールテープで作品集を作るのが夢でした。
長時間、良い音で収められるから。
オープンリールのデッキを買えなかったので夢に終わりましたが、今はデジタルで簡単にプレイリストを作れてしまいます。
うれしいような、うれしくないような・・・
(つづく)

【どるたん】作詞、作曲、歌とギター担当