投稿者: Dorutan

ありがとう川越、ありがとう音楽食堂

昨夜は川越、大黒屋食堂にて、久しぶりの「音楽食堂」
どるたん+しゃあみん、loach、2組の出演でした。

私たち、どるしゃあは、コロナ禍以後出演していなかったのですが、調べてみたら最後の出演が2020年の2月2日。その時も、どるしゃあ、loachの2組でした。
その時は、音楽食堂-第19夜-
2年10ヶ月ぶり、約3年ぶりの出演です。

私たちが出演していない間、コロナ対策のため食事をしながらという形は取れなくなりつつも「音楽食堂」はしっかりと継続していて、今回が音楽食堂-第27夜-

本当に久しぶりの川越、久しぶりの大黒屋食堂でのライヴです。
が、さほど久しぶり感がないのは、ラジオ川越の番組『ナックルヘッドのハッピーMONDAYエンタメアワー』の収録で、大黒屋食堂には何度か訪れているから。

とはいえ、やっぱりライヴと収録では、随分と精神状態が違うもの。
久しぶりにお会いする客席の方々、初めて来てくれたお客様、お店のスタッフ、共演者、そして場の空気、そういう諸々が作り出すバイブレーションの高まりと共にこちらの気持ちも高まり、とても良い気の中で楽しく充実した演奏が出来ました。

先月、11月のGoodstock Tokyoワンマン公演で初披露した新曲「戦禍の街」「混乱の街」に続き、今回も出来立ての新曲「月影のダンス」を初披露いたしました。
特に誰からも感想聞いてないけど、どうだったかな、新曲。

どるしゃあのセットリストは

  1. 明るい未来
  2. 電気のダンス
  3. 滅びの街
  4. 戦禍の街
  5. 混乱の街
  6. 月影のダンス(新曲)
  7. Emiliani
  8. Caffè Florian
  9. Brescia
  10. boy
  11. (秘密のカヴァー曲)

かなり暗め、重めの選曲で1時間ちょっとのステージでした。

演奏後、loachのステージは、客席から堪能。
やっぱりいいね、loachが作り出す世界観、空気感。
そういうものをしっかり持っている音楽が私は好き。

loach

ラストにloachとどるしゃあで、ビートルズ曲とストーンズ曲を1曲ずつセッション。
楽しゅうございました。
しゃあみんはあまり馴染みのない曲に対応するの大変だったみたいで、ごめんなさい。

左からしゃあみん、どるたん、loach

来年は、コンスタントに音楽食堂にも出演させてもらおうと思っています。
コロナ禍等で延期になっている企画もあるし、呼びたいアーティストもいるし、という事で川越の皆様(川越以外の皆様も)お楽しみに!

2022年、どるしゃあの演奏活動は、これで最後となります。
皆様どうもありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。


そして、来年一発目はこれ!

2023年1月22日(日)

大岡山 Goodstock Tokyo

DORUTAN+SHARMIN : RECITAL SERIES Vol.24
(どるたん+しゃあみん ワンマン公演)

どるたん+しゃあみん ワンマン公演

どるたん+しゃあみんワンマン公演&有料配信ライブ

12:30開場 13:00開演(配信スタート)
前売り・予約 3,000円/当日 3,500円(税込み・ドリンク別)
配信視聴チケット 3,000円
有料配信詳細・チケット購入
https://www.staglee.com/events/7045/
http://www.goodstock-tokyo.com/
〒145-0062
東京都 大田区北千束3−20−8
スターバレーII B1F
03-6451-7396


よろしくお願いいたします。

2022年12月前半に観た映画

12月も半分終わり、2022年も残すところ15日。恒例の「観た映画」ですが12月前半は、サッカーのワールドカップ期間中のためあまり観られないかと思いきや、数えてみたら10本。意外と観ていました。

では「2022年12月前半に観た映画」

☆印は、映画に対する評価ではなく、あくまでも個人的な好き度ランク。
☆5つ=大好き、☆4つ=好き、☆3つ=ふつう、☆2つ=ちょっと苦手、☆1つ=苦手
という感じ。


『2022年12月前半に観た映画』
『2022年12月前半に観た映画』

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新兵器装着完了(Takamine CTP-3)

クリスマスはまだですが、なんとなんとサンタさんから素敵なプレゼントが届きました。

Takamineの真空管プリアンプ CTP-3

箱を開けると、「ありがとうございました。」「高峰楽器製作所 謹製」と心憎いばかり。
こういう心配りに触れると、こちらの心も喜びます。
こちらこそ、ありがとうございます。

実は、私のギター、タカミネのNPT-012BS。随分と前からプリアンプが使えなくなっていました。
10年以上前になりますが、島村楽器経由で、高峰に修理に出したところ「プリ交換、費用は7万円程度」との見積もり。
「いや、ちょっとそれは勘弁してください。」と、そのまま送り返していただきました。

で、自分でどうにかプリを変えられないものかと調べたら、プリアンプだけ売っているではありませんか。ただ、その当時、私が欲しかった真空管タイプの物が絶版になっていたので、まあ、いいかと。
しばらくは、生ギターとして使っていました。

そんな事を、友人(ギター弾き)に話したところ、なんと、「これ調度使ってないから、使ってみる?」とL.R.BaggsのM1というサウンドホールに取り付けるタイプのピックアップ(ほとんど新品状態)をいただきました。

(10数年ぶりに外したL.R.Baggs M1)

それから10年以上、ずっとそのピックアップを通して音を出してきました。
大活躍です。

(Takamine NPT-012BS with L.R.Baggs M1 and どるたん 撮影:平さん)

M1に大きな不満もなく、不具合もなく、毎回しっかりとLIVEで活躍してくれていたので、真空管プリアンプの事など、10数年の間、ほぼほぼ頭の中から消えていました。

そんな時、ふと、タカミネのサイトを見ていたら真空管プリアンプのニュータイプがいつの間にか売られているではありませんか。いつごろから売られていたのか定かではありませんが、とにかく売ってた。

これ買って自分で付ければ、プリ復活するんだなぁ・・・と漠然と思いつつも、主に経済的な理由でなかなか踏み切れませんでした。そんな話をどこかでポロリとこぼしたところ、その話は篤志家というか足長おじさんというかそんな神様的サンタさん的な方の耳に入り、クリスマスを前に、私の元にこのプリアンプが届いたという、奇跡のようなお話。

L.R.Baggs M1もプレゼントしてもらったのに、今度はまた違う方からCTP-3まで。

という事で、早速CTP-3を装着!
旧タイプのプリアンプを外すときにちょっとしたコツが必要でしたが、なんとなく構造を考えつつチャレンジしたところ、数分で外すことが出来、あとは、新しい方をカチリとはめるだけ。

早速アンプにつないで鳴らしてみたら、音が出ない。
ケーブルやらアンプやら疑えるところを交換したりなんだりとひとつひとつ原因をつぶしていき、真犯人に辿りつきました。結果、エンドピンのところの細~いケーブルの断線を発見。
半田付けで復活、見事に音が鳴りました。おお!なんという素晴らしい響きでしょう。

(Takamine NPT-012BS CTP-3装着完了)

と、同時に「ちょっと待てよ」と、これ以前から断線していたとしたら、古いプリも実は壊れていなかった!という可能性ないっすか!?と疑念がわき、一応、また古いプリに付け代えて音を出してみました。

結果!鳴りませんでした。
良かった!
良かったのか?
とにかく古いプリはしっかりと壊れている事を再確認。

さて、新兵器を装着した私のギター。デビュー戦、いや再デビュー戦は、今度の日曜日。
12月18日(日)川越大黒屋食堂での演奏になります。

久しぶりの大黒屋食堂。
小さい空間なので電気器具は使わずにオール生音でやろうか、とも考えましたが、ここはやはり新兵器を発動させたい、という事で、PAやらマイクやらを持ち込む事にいたします。

PAはしゃあみんから預かっている持ち運びができる簡易PA。
マイクやケーブル類は私の物を使うのですが、コロナ禍以後、全く使っていないので、こちらも、今日、ひととおり音出しチェックをしておきました。万全!

(しゃあみんのPAミキサー部、どるたんの足元セットとマイク、おなじみオヤイデの電源タップなど)

まあ、これだけ万全に準備したところで、本番にはもっと大事な物を忘れていったりするので、大丈夫。大丈夫?

(取り外したL.R.Baggs M1と元々ついていたプリアンプ これまでありがとう!)

M1は、とりあえず他のギターで使う事も考えていますが、新しいプリCTP-3は外部入力もついていて、ギター内蔵のマイクと、外付けマイクをミックスして出すことも可能なので、ちょっとそんな使い方もしてみようか、どうしようか、と思案中です。

取り外した古いプリアンプは、欲しい人がいたらあげてもいいけど、壊れているからね・・・廃棄かな。

さて、だらだらと長文におつきあいいただきましたが、結論。

12月18日(日)聴きに来てね。
よろしく~!!

そして、全てに感謝!


12月18日(日)

川越 大黒屋食堂
『音楽食堂』-第27夜-

【出演】
どるたん+しゃあみん/loach
OPEN 17:00/START 18:00
3,000円+オーダー(ドリンクのみもOK)
川越 大黒屋食堂
埼玉県川越市仲町5-2
049-227-3290

限定20名、まだ余裕あり、予約は大黒屋食堂までお願いします。


10年前(旅のはじまり)

これまで、どるたん+しゃあみんOfficial WEB SiteのBiographyにおいて、どるたんとしゃあみんが初めて一緒にステージに立ったのは、2013年2月28日の渋谷La.mamaと記載していましたが、間違っていました。

どるしゃあ史研究家の報告によると、その前年、今から調度10年前!
2012年12月1日(土)前橋CoolFoolでの「前橋アートフェスティバルvol.2」において、どるたんのバンド、不思議軍としゃあみんの共演が確認されているとの事。

この前橋アートフェスティバルはしゃあみんが企画、主宰を務める素敵なイベント。
どのような経緯で不思議軍が参加することになったのかは、定かではありませんが、確かにCoolFoolでの印象、このツアーの印象は鮮明に残っています。思い出がいっぱい。
(ただ時系列がよくわからなくなっている)

しかし、なんと、この時の事が不思議軍WEBサイトには一切記載されていないのです。
確認をとりたくて、どるたん関係のWEBサイトやSNSなど調べてみたところ少しだけど、決定的な証拠が見つかりました。某SNSサイトのどるたん投稿より。


(2012年12月SNS投稿より)
不思議軍前橋遠征LIVEでは、最後の曲「光」に、イベントの主催者でもあるしゃあみんさんがチェロで参加してくれました。
不思議軍と音を出すのは、これが始めてにも関わらず、見事に不思議軍と共にひとつの景色を描き出してくれました。

不思議軍 with しゃあみん
不思議軍 with しゃあみん(見切れていますがジェンベの奈桜さんも参加)

「しゃあみんさん」なんて書いてあるところが、いかにも人見知り同士の初共演っぽさが滲み出ています。でも、音は、はじめからすごく一体感がありました。

この「前橋アートフェスティバルvol.2」出演者がとにかくすごかった。

アリア/胡舟ヒフミ/母檸檬/ラスティノート/茂木潤バンド/吉原炎上/愚弁/不思議軍/鏡花

ですって!
ただ、これだけ出演者が多いと、出演者だけでもCoolFoolの空間に入りきらない。
お客様優先になるので、必然的に出演者は出番までどこかで待機していなくてはいけない。という状況だったので、他のバンドをちゃんと見る事が出来なくてそこがちょっと残念でした。

そして終演後は、初の民宿しゃあみんへ。
他のバンドからも大勢が民宿しゃあみんでお泊り。
やはり人見知りなので、それほどしっかり交流できたわけではないけど、それでも本当に楽しい一夜でした。
みんなが寝静まった後も、不思議軍の3人だけは朝まで飲んでいました。ごめんなさい。
そして民宿しゃあみんの朝ごはん、とてもおいしかった。感謝。

翌日、われら不思議軍3人+マネージャー、ジェンベの奈桜さんの5人は、四万温泉、積善館へ。
入浴後、四万ダムへとドライブ。

実は、先月末に作ったまだ未公開の新曲「月影のダンス」は、この四万ダム周辺の風景をイメージして作ったもの。

その時は、まさかこんなブログを書くとは、まったく思っていなかったので、とても不思議。

調度10年前、これがどるしゃあの旅のはじまり。


前橋にて 不思議軍with奈桜

さようならギンレイホール

少し前の話になりますが、11月27日をもって飯田橋の映画館ギンレイホールが閉館となりました。
それほど足蹴く通ったわけではないけれど、とても思い出が多い映画館。

子供の頃から、飯田橋周辺のエリアには何かと縁があり、後楽園やお茶の水、小日向や本郷、なぜかそういうところを1人でブラブラしている子供でした。その辺の話はいつかまた別の機会に何か書くかも知れませんが、ギンレイホール。

その頃から何度かギンレイホールで映画を観ています。
いやちょっと盛りました、たぶん小学生時代には1回か2回観ています。

その後、中学生、高校生ぐらいになると、積極的にギンレイホールに足を運ぶようになります。
というのは、ロック系の音楽映画をよくかけてくれたから。

「ウッドストック」パンフレット
「ウッドストック」パンフレット

「ウッドストック」は、初めて観たのは高田馬場パール座だったけど、ギンレイホールでは「バングラデシュのコンサート」との2本立てを観たような記憶があります。

「ラスト・ワルツ」「レッド・ツェッペリン 狂熱のライブ」パンフレット
「ラスト・ワルツ」「レッド・ツェッペリン 狂熱のライブ」パンフレット

「ラストワルツ」は、ロードショー公開時に日比谷みゆき座で観て、その後、ギンレイホールでおかわりした記憶。

「レッド・ツェッペリン 狂熱のライブ」は、一発目どこで観たか忘れちゃったけど、同じくここでおかわり。

手元にパンフはないけど「ロックショウ」や「トミー」もここで観ているはず。

音楽映画以外にも「時計じかけのオレンジ」や「太陽を盗んだ男」など、気になる映画がかかると、ここに足を運びました。

10代後半には御茶ノ水の学校に、20代前半には飯田橋のソフトウェア会社に少しの間通っていた時期があり、その頃にも何度かぶらりと立ち寄っていました。

その後しばらくご無沙汰の時期を経て、2010年代の一時期は年パス会員になっていた事もあります。

「幸せはシャンソニア劇場から」パンフレット

この頃、ギンレイホールで観た映画の中で一番のお気に入りが、「幸せはシャンソニア劇場から」
当時、あまりパンフを買っていなかったのだけど、これは2度目に観にいった時に購入。

この頃、観た映画がいっぱいある中、パンフを買ったのはこれだけかも。
他にも良い映画はあったけど、これは、なんだか個人的な琴線に触れる大好きな映画。

「ニュー・シネマ・パラダイス」の映画館もそうだけど、この「シャンソニア劇場」も何というか、「場」としてグッとくるものがあるのです。

飯田橋ギンレイホールも私にとって、グッとくるものがある「場」でした。
さようならギンレイホール。どうもありがとう。

2022年11月後半に観た映画

12月になりました。恒例の「観た映画」ですが11月後半は、20日にどるしゃあワンマン公演。そして同じく20日から開幕したサッカーのワールドカップ観戦に忙殺され、映画を観る時間がなかなか取れず、この期間(11/16~11/30)に観たのは7本だけとなりました。

では「2022年11月後半に観た映画」

☆印は、映画に対する評価ではなく、あくまでも個人的な好き度ランク。
☆5つ=大好き、☆4つ=好き、☆3つ=ふつう、☆2つ=ちょっと苦手、☆1つ=苦手
という感じ。


『2022年11月後半に観た映画』

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ラジオ番組出演

昨日放送された、FMラジオ川越『ナックルヘッドのハッピーMONDAYエンタメアワー』にどるたん+しゃあみん、出演いたしました。

YouTubeにてアーカイブ聴取可能です。

どるたん+しゃあみんとしての出演ですが、今回は、しゃあみん中心の回となっています。
どるたん回は、1週おいて12月12日(月)の放送。
ちなみに、間の12月5日(月)は、loachがゲスト。

というのも、この『ナックルヘッドのハッピーMONDAYエンタメアワー』の収録をしている場所、川越 大黒屋食堂にて、12月18日(日)に、私たちどるしゃあとloachが出演するライヴがあるので、まあ、その、宣伝的な意味合いも兼ねての、出演であります。

番組内では、2曲の生演奏もあり。
しゃあみんのソロと、どるしゃあでの演奏を1曲ずつ。

曲目は、聴いてのお楽しみ。
アーカイヴ配信でぜひ聴いてみてください。

よろしくお願いします。

そして12月18日(日)のライヴも重ねてよろしくお願いします。

そうそう、番組内で流れる、今月のレコメンド曲yO’ceans(よーしゃんず)の『ボクラ、クジラ』もおすすめ。最高です。大好き。


12月18日(日)

川越 大黒屋食堂
『音楽食堂』-第27夜-

【出演】
どるたん+しゃあみん/loach
OPEN 17:00/START 18:00
3,000円+オーダー(ドリンクのみもOK)
川越 大黒屋食堂
埼玉県川越市仲町5-2
049-227-3290


過去の『ナックルヘッドのハッピーMONDAYエンタメアワー』どるしゃあ出演回アーカイヴ




どるしゃあ関連は、以上ですが
『ナックルヘッドのハッピーMONDAYエンタメアワー』は、毎週多彩なゲストを招いて放送されています。アーカイブはこちらのリストから、全回聴取可能です。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLr6rVhgakBENahIlEoJ8FaRhwVSOU12JZ

どるたん+しゃあみん 1stアルバム『異郷の詩』好評販売中

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新曲「混乱の街」のこと

2022年11月20日(日)Goodstock Tokyoどるたん+しゃあみんワンマン公演にて披露した2曲の新曲から、2曲目「混乱の街」の動画をYouTubeにアップいたしました。

どるたん+しゃあみん「混乱の街」

当初、今回は2曲のうち「戦禍の街」のみ、動画と解説を公開するつもりだったのですが、もう1曲「混乱の街」にもリクエストをいただいたので、公開します。

新曲2曲のうち、1曲は、12月18日の川越大黒屋食堂でのライヴで、はじめて聴く人のためにお楽しみとして、とっておこうと思っていたのですが。
まあ、その日は、また新しい曲を披露出来るかと思います。

さて、この曲、雰囲気としてはアングラフォーク的というか、昭和40年代的というか、そういう感じがしませんか?
作っているうちに、なんとなくそんな空気感が出てきたので、わざとそちらに寄せていきました。

歌詞は

混乱の街

意味のない言葉が 街中に溢れ
顔のない人の群れが 通りを埋め尽くす
開かない扉が 人々を隔て
助けを求める声は 誰にも届かない
誰にも届かない

泣き叫ぶ人がいて 踊り続ける人がいる
慌てふためく人がいて 笑い続ける人がいる

この街の名前は 渋谷 それとも 六本木
いいえ この街の名は 死人が集う 混乱の街

この街の名前は 新宿 それとも 池袋
いいえ この街の名は 死人が笑う 混乱の街

混乱 騒乱 淫乱 動乱 混乱の街
渾沌 混迷 困惑 困憊 混乱の街


「池袋」なんて、いまどきの歌にはあまり登場しない昭和な地名を入れてみたり、「いいえ・・・」なんて言い回しを使ってみたり。歌詞の最後にお経みたいに「混乱 騒乱 淫乱 動乱 混乱の街」と入れたのもちょっとアングラフォーク的?
わざとそんな小技を使いつつも、歌詞の視点は、2010年代に作った「スケッチ」や1980年代に作った「レミング」などと同じく、私が常に感じ続けてきた感覚。

この歌詞からイメージ出来るものは、人それぞれでよいと思います。
渋谷のハロウィンに集まる人々、観光地に押し寄せる外国人、国境の街に溢れる難民、などなど、集団が押し寄せる街。
ただ、私のイメージは難民的なものではなく衆愚。

この歌を書き始めた時期、歌詞もメロディーも土台が出来たタイミングで梨泰院ハロウィンの事故がありました。
~泣き叫ぶ人がいて 踊り続ける人がいる~
この辺の歌詞は既に出来ていたのですが、そのものズバリの場面をニュース報道で見て、梨泰院の事を歌っているようで嫌だなという気持ちになり、その時点で制作が一時中断しました。
その後、あえて歌詞の中に実際の地名、渋谷、六本木、新宿、池袋を登場させ、そのどこでもない、各人のイメージの中にある「混乱の街」という形にしてとりあえず完成。

そして言外に「私の好きな街をそんな混乱の街にしないで欲しい。」という気持ちと「私はそういう街には行きたくないな。」という気持ちを込めています。

新曲「戦禍の街」のこと

11月20日、どるしゃあGoodstock Tokyoワンマン公演から、新たに1曲、動画をYouTubeにアップいたしました。

当日は、新曲を2曲初披露したのですが、そのうちの1曲「戦禍の街」です。

どるたん+しゃあみん「戦禍の街」

リハで多少作りこんでからの、初披露。

歌詞の説明を自分であれこれ言うのあまり好きじゃないんだけど、説明すると喜んでいただけることが多いので、少し説明します。
喜んでもらえるのは、説明しないと分からないような歌詞ばかり書いているからですね、きっと。

「戦禍の街」というタイトルですが、どこか特定の街について歌っているわけではありません。
今は観光客が来るような街だけど、かつては、そこで大勢の戦死者が出た、世界中のどこにでもある、そんな街。
そこで、旅人が何を感じたか、ただそれだけの歌です。

実際にどこを旅している時でも、こういう気持ちになる事があります。
ここで過去に何があったのか。
今は、楽しく過ごしているけれど、過去には悲惨な出来事があった場所かも知れない。
そして、この先、いつまたそういう事が起きるかも知れない。
言葉には表していないけれど「だから今を大事にしたい。」という思いも込めています。

歌詞は以下のとおり。
TikTokなんて、10年後、20年後には「何のこっちゃ?」になりそうな言葉ですが、あえて使ってみました。
2022年に作った歌として、(自分の)歴史に残る事でしょう。

「戦禍の街」

分かり始めた この街をつつむ哀しみ
曲がり角には うずくまる影が
光の射さない 路地を歩けば
誰かの気配だけがある 
それは 時の狭間に 落ちていった 魂 

遠い国から来た少女が (かつて)血に染まった壁の前で
楽しそうに笑い 楽しそうに踊る 楽しそうな動画を  
TikTokにアップした

時の流れが 悲しみ 憎しみも 怒りも 消してゆく
だけども過去は 今も  そこにある
螺旋状になって 今と過去が重なる 
美しい景色と  血塗られた歴史が
ひとつになる時がある


「本棚」(Live動画アップしました)のこと

先日、11月20日、どるしゃあGoodstock Tokyoワンマン公演から、1曲、Live動画をYouTubeにアップいたしました。

アップした曲は「本棚」

どるたん+しゃあみん「本棚」

当日、本編で演奏した曲は、どるたん+しゃあみんとして活動を始めてから作った曲ばかりでしたが、1曲だけ10年ちょっと前に作った曲を演奏しました。
それがこの「本棚」

当時、バンドをやっていたのだけど、私の作る曲は、基本的に暗いし、遅いし、あまりバンド向きじゃなくて、「明るくてノリの良い曲が欲しい」というメンバーの希望があり、がんばって(無理して)作った曲。
ふだん私は、曲を作る時に、誰かの曲を意識したり、コード進行を真似したり、という事をした事がなくて、頭の中に浮かんでくるにまかせています。
結果として何かに似ている事は、あるかも知れませんが、他の曲を意識して真似しようとした事はありません。

ただこの曲だけは、ちょっと意識した物があります。
それはMott The Hoople
曲を具体的に真似したわけではないのだけど、Mott The Hoopleの「All The Way From Memphis」とか「Roll Away The Stone」とか、ああいうノリの曲を書きたいと意識して作ってみました。
あまり成功しているとは思わないけど。まあ、そういう気持ちで書いた曲。
長い活動歴の中でただ1曲だけ、何かを意識して作った曲。

それを最近、どるしゃあで取り上げるようになったのは、わけがあって、やはり、どるしゃあ曲も暗い、遅い、そして長い、そんな曲が多いので、少し気分転換できる場面を設けたかった。

あとは、この曲の歌詞。
実はけっこうどるしゃあの世界観にあっている、と初演時に感じたのです。

「明るくてノリの良い曲」というリクエストに応えて、がんばって作り出してはみたものの、歌詞までは明るくならなかったのよ。

一見(一聴)明るく聞こえるし、誰かに語りかけているような態で書いているけど、これ本当は

「本棚に囲まれた部屋から出られない男が、自分自身に語りかけている歌」

なのです。
まあ、自分の事ですけどね。
なんともどるしゃあ的でしょ?

そういう歌なので、しっかり気持ちを込めて歌えるのも、どるしゃあ的。
~「夢の浮橋」を渡り「夢の駅」に着いたら「キルヒャーの世界図鑑」を広げてごらん~
のくだりは、特に、毎回泣きそうな気持ちになります。
本の内容や、いつ、どんな気持ちで読んでいたか、とか、そういうものがたまにドッと頭(心?)の中に流れ込んできてしまう事があるのです。

歌詞を全編載せると

「本棚」

もしも今スグに遠い世界へ行きたくなったら
ぼくの本棚を旅してごらん
まばゆい光が見えるだろ? そうさあれが
『ブライト・ライト・ビッグ・シティ』の灯りさ
『中国行きのスロウ・ボート』に乗って、
『西方の音』に『耳をすませば』
『深夜特急』のレールの音と共に
『亡命旅行者は叫び呟く』

ほんの少しだけ 知らない街を歩きたいのなら
ぼくの本棚を歩いてごらん
その坂道を登った所にあるのが
『夢の木坂分岐点』さ
『コルシア書店の仲間たち』に会ったら
『見知らぬ旗』の下に集おう
『燃えつきた地図』は『花ざかりの森』へと
『微熱少年』を連れて行く

『夢の浮橋』を渡り
『夢の駅』に着いたら
『キルヒャーの世界図鑑』を広げてごらん
『争いの樹の下で』『「救い主」が殴られるまで』
『アリスの穴の中で』眺めていればいいさ

Book is Real
Book is Illusion
Book is My Life


もしも 心の闇を覗いて見たくなったら
ぼくの本棚を覗いてごらん
『赤い部屋』の中で『踊る一寸法師』が見えるかい?
『蠢く触手』が『芋虫』みたいだろ?
『押絵と旅する男』と一緒に
『海底の魔術師』に会いに行こう
『幻影の城』から『暗黒星』を見上げて
『人でなしの恋』もたまにはいいさ

Book is Real
Book is Illusion
Book is My Life


という歌詞。
当時、天井まであるような本棚に囲まれた部屋に生息していたので、その本棚に並ぶ本を眺めながら、背表紙のタイトルをランダムに取り上げて歌詞になるように並べてみたら出来上がりました。
本のタイトルは、特にジャンルや著者にこだわりなく、目に付いたもの、使えそうな言葉で選んだのだけど、3番だけは、全部、江戸川乱歩の作品名になっています。そこだけ、ちょっと特別。

Barclay James Harvest というバンドの曲で「Titles」という曲があります。
これは、The Beatlesの曲のタイトルを色々と歌詞に組み込んでいるもので、手法としてはそれと同じ。
作った時にはそれは特に意識していなかった、というか、「Titles」の事知らなかったのですが。

さて、そんな私の本棚。
当時は、出入り口以外は全部天井まで本棚みたいな部屋に暮らしていましたが、今、手元にあるのは、ごくごく1部だけ。
隙間家具みたいな縦に細長い本棚と、大きいスチール製の本棚(こちらは手前にCDが置いてあるので、奥にある本の背表紙がほとんど見えない構造)だけ。
なので、今だったらこの歌詞は絶対に書けなかった、あの頃だから書けた歌詞。

ちなみに今の隙間家具的本棚を1部お見せいたします。
写真撮影用に並べ替えたりしていないありのままの私。じゃなくて本棚。