PANTAさんとアイドルの話2

PANTAさんとアイドルの話2

または『忖度するカーステレオの話』

昨日のブログPANTAさんとアイドルの話の中で、欅坂46のデビュー曲~4thシングルまでのカップリング曲含め全曲を、PANTAさんの車のカーステレオHDDに入れた話をしました。

今回は、「アイドルの話」というよりも、この「カーステレオの話」

このカーステレオなのですが、とにかくなんでもかんでもHDDに入れていて、数千曲入っています。
頭脳警察やPANTAさんのレアなLIVEが丸っと入っていたりもします。
ロック系の曲ばかりではなく、PANTAさんが大好きなフランス・ギャルなどのポップス系ヒットソングもたくさん入っています。
その中に、欅坂46の曲、26曲が仲間入りしたわけです。

そして運転中は常にこのHDDからランダムで曲を流しつづけます。
数千曲の中の26曲ですから、なかなか欅坂46の曲がかかる事はありません。

さて、このカーステレオ、いつの頃からか、「忖度するカーステレオ」と呼ばれるようになりました。
呼ばれるようになった、というか私が名付けたんだけど。

どういう事かと言うと、乗っている人や、状況に合わせて、ぴったりの選曲をしてくるのです。
ランダム再生のはずなのに。

例えば、私が運転する時。
PANTAさんの家まで、自分の車で行き、そこでPANTAさんの車に乗り換え、私の運転で2人で出発!というパターンが多いのですが、大体スタートの1曲目にはビートルズがかかる。
しかも「Got to Get You into My Life」とか「Lovely Rita」とか、なかなか渋く、そして高まる選曲。
その後も、けっこうな頻度でビートルズが流れます。

ビートルズも全曲入っているわけじゃないので、かかる確率は、それほど高くないはずなのに、私の運転中にはとにかくよく流れるんです。そして、2人で歌いながらのドライブ。

他にも誰かを乗せている時に、その人の曲がかかったり、その人が好きな曲が流れたり、と言う事が本当に多い。

なので、PANTAさんに「このカーステ、乗っている人に忖度して選曲してますよね?センサーとかマイクとかついててAI的な何かが選曲してるんじゃないですか?」みたいな話をしたら「そういえばそうだな!」みたいに盛り上がって「絶対、忖度してるよな!」(爆笑)
となったわけです。

その後の話
PANTAさんはよく終演後に共演者などを車で送るというパターンが多いのですが(運転は私)、乗っている人が、カーステから流れる曲を聴いて「あ!この曲、大好きなんです~」とか言うと、PANTAさんと私、顔を見合わせ「ほら、忖度始まったぞ!」と目で語り合い笑い合っていました。

乗っている人に忖度するだけじゃなく、その状況に合わせて最高の音楽流してきた!というパターンもあるのですが、中でも忘れらない一件があります。
ちょっと長いけど、以前他のSNSに投稿した文章があるので、一部抜粋して掲載します。

>引用ここから

見慣れた所沢の街中に入った所でPANTAさんが
「もう少し先に鈴木書店って本屋があるんだけど・・・」
(えっもしかして!?)
「17歳の時にそこでヘルマン・ヘッセの・・・」
(て、いつもMCで聞くやつキターーーー!と同時に本屋さんがあったーーーー!!!!)
私と井上さん同時に
「うわーーーーーーー!!!」
ひっくり返りそうになる。

そうPANTAさんが高校生の頃、この本屋で手にしたヘルマンヘッセの詩集、その中に「さようなら世界夫人よ」という詩があったのです。
町の小さな本屋さんが、しっかりとそこに残っている奇跡。

「さようなら世界夫人よ」が生まれるきっかけとなった本屋さんが、目の前に!
頭の中にその日の光景が、セピア色でフラッシュバック!(ってその日見ていたわけでもないのに)
無性に興奮する二人。
車は鈴木書店の前を通り過ぎ所沢駅へ。
駅前で信号待ち。

興奮冷めやらぬ二人に「ちょっと1周して写真でも撮るかい?」とPANTAさんからありがたい提案。
所沢の街をぐるりと周り、再度鈴木書店。
営業時間は終わり、シャッターは下りているけど、しっかりとそこにある。
車を降り、写真を撮りまくる井上さん。
優しい笑みを浮かべながら、車内で見守るPANTAさん。

鈴木書店


しかし
奇跡はまだ終わらなかった。
井上さんが車に戻るタイミングで、カーステレオから流れてきたのは「オリオン頌歌 第2章」

道中ランダムで再生を続けるハードディスクオーディオ。
そこにはジミヘン、フランス・ギャル、欅坂46、etc.etc.etc.etc.・・・とにかく多種多様、数多くの曲が収められている。
その中から、このタイミングで!!
所沢駅へと向かう車中に、高らかに流れる「オリオン頌歌 第2章」

♪これがオレ達の世界
♪隠しきれない世界

景色が彩度を落としてゆっくりと流れる。
これもしかしてエンドロール?
長野ツアーの前夜には、この「オリオン頌歌 第2章」が収められたロック史に残る名作『クリスタルナハト』30周年LIVEを終えたばかりのPANTA。
そんな『クリスタルナハト』LIVEからの長野ツアー。
その最後に流れたのが『クリスタルナハト』ラストに収められている「オリオン頌歌 第2章」
出来過ぎでしょ!?

>引用ここまで

ここに登場する井上さんとは、現在、映画『青春ジャック 止められるか、俺たちを2』絶賛公開中の井上淳一監督。

これ、すごくないですか?
車運転しながら、ゾクゾクしました。

そんな「忖度するカーステレオ」の超本領発揮事件が、まだあります!
残念ながら、その時、私はいなかったのですけど、PANTAさんが興奮気味に話してくれました。

ある劇団の公演を観に行った時の事。
同行していたのはマネージャーのTさん(と聞いたような気がするけど違ったらごめんなさい)

その劇中に欅坂46の「不協和音」が流れたとの事。
PANTAさんは、その事にけっこう高まっていたみたいで、終演後、車に乗り込み「欅の曲使ってたな!」と同行者に話しかけた瞬間、カーステレオから流れてきたのが、まさにその曲「不協和音」!!

「この曲だよ!!!!」と2人で驚きのけぞったそうな。

その時の事を、興奮しながら楽しそうに(その曲をカーステレオに入れた張本人の)私に話してくれたのです。

凄すぎるでしょ!
PANTAさんの「忖度するカーステレオ」

Dorutan

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