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アル・スチュワート(Al Stewart)のこと

アル・スチュワートのことを書く前に、今日も「(少しだけ)歌ってみた」シリーズから、1曲取り上げて紹介しようと思うのですが、さらに、その前に、まずは、一応枕詞的に宣伝を・・・

4月21日(日)川越 大黒屋食堂でのLIVEは、どるたんがソロ弾き語りで出演します。


今日、とりあげる「(少しだけ)歌ってみた」動画は、こちら

この曲は、イギリス(スコットランド)のシンガーソングライター、アル・スチュワートの曲。
1975年発売のアルバム『Modern Times』(邦題『追憶の館』)、1曲目に収録されています。

私はこのアルバムを、SONYの「ミュージックライフ選定 不滅のロック名盤」シリーズ、1500円の廉価盤で購入。
高校生の時です。
当時、新譜LPレコードは2500円前後だったので、廉価盤シリーズは本当にありがたくて、このシリーズや他社の廉価盤シリーズを何枚も買っていました。


ちょっと調べると、このSONY廉価盤シリーズ、1974年頃からリリースされていたようなので、1975年発売の『追憶の館』は、ほぼ発売と同時にシリーズ入りしたのではないでしょうか?
「不滅のロック名盤」という評価は定まっていない。しかも「ロック」という雰囲気でもないのでは?

まあ、そのおかげで聴く事が出来たのだから、それは良いとして。

この発売年を調べていてもうひとつ驚いた事があります。

アル・スチュワートは、『イヤー・オブ・ザ・キャット』『タイム・パッセージ』が日本でも多少売れたので、その辺のイメージが強い人も多いと思います。音的にはちょっとAOR寄りの感じ。

その辺も悪くないのですが、私は、ここで取り上げた『追憶の館』をはじめ、それ以前の物が、いかにもスコットランド出身のシンガー・ソング・ライターの作品といった趣があって好き。

なので、印象としては、あくまでも印象としては(2回言いました)『追憶の館』以前の作品は70年代中盤頃まで、『イヤー・オブ・ザ・キャット』以後の作品は80年代というイメージ。
しかし、なんと『追憶の館』が1975年、『イヤー・オブ・ザ・キャット』が1976年(『タイム・パッセージ』は1978年)の発売でした。

『追憶の館』は、出てすぐに「不滅のロック名盤」入りしてしまったので、もっと古いイメージがあったし、それ以後の作品はテレビの洋楽番組でも流れていたようなイメージがあるので、その間にはもっと大きな隔たりがあるような気がしていたのですが、わずか1年。隔たり的にはゼロ。

これには驚きました。

アル・スチュワートのアルバムは、その後も、「出れば買う」というスタンスでいたので『24 Carrots』(1980)、『Live Indian Summer』(1981)、『Russians & Americans』(1984)と持ってはいたのですが、正直言って、あまり熱心に聴き込んではいませんでした。
平行して、初期の作品も中古盤屋さんで「見つければ買う」というスタンスだったので、ほぼ買いそろえていて、どちらかといえば初期の作品に針を落とす事が多く、そのうちに新譜リリース情報も途絶えてしまいました。

そんなアル・スチュワートの音楽との再会を果たすのが1990年代になってから。
イタリアで仕事をしていた頃、毎日のように仕事帰りに寄っていたCDショップで見つけたCDがこれ

Al Stewart Live Featuring Peter White – Rhymes In Rooms

ジャケット写真にあるように、アコースティックギター、デュオでのLIVEアルバム。
これがなかなかの好盤で、当時かなり聴き込んでいました。

ほどなく、またそのCD店で見つけたのがこれ

Al Stewart – Famous Last Words

このアルバムは、ジャケット写真からして、好感しかありません。
内容も、初期の香りと、それ以後の完成度が、ちょうどよい具合にブレンドされているような印象で、かなり好き。

調べたところ『Rhymes In Rooms』が1992年、『Famous Last Words』が1993年発売なので、2枚とも発売時に買っていたようです。
そして、前述の『Russians & Americans』(1984)以後、この『Rhymes In Rooms』(1992)まで、アルバムは1枚も出ていませんでした。私があまり聴かなくなった時期に、アル・スチュワートも表舞台から消えていた事になりますが、復帰と同時に私の目にも止まったわけです。

そんな具合で高校生の頃から、長いつきあいのアル・スチュワートの音楽。
その中でも、一番思い入れがあり、聴き馴染みがあるのが一番初めに買った『追憶の館』
そしてそのアルバムの1曲目に収められた「Carol」を弾き語りカヴァーした次第。

この弾き語り動画をYouTubeにあげた当時、動画を観て、音楽評論家の小尾隆さんが反応してくれた事が、とても嬉しく心に残っています。
小尾さんは、残念ながら昨年亡くなられたのですが、私の動画やブログをよく見てくれていたようで、時折り素敵な反応をしてくれました。

もう少し心の整理がついたら、小尾さんの事もブログに書き残したいと思っています。


【追記】
このブログを書くにあたり、YouTubeでアル・スチュワートの動画を観ていたのですが、なんと近年のLIVEでけっこう、この「Carol」を演奏しているようです。
早く気づいていれば、もっと簡単に(動画の指を見ながら)コピー出来たのに!



4月21日 川越大黒屋食堂LIVEに向けて 過去動画紹介2

4月21日(日)川越 大黒屋食堂でのLIVEは、どるたんがソロ弾き語りで出演します。
という事で、昨日に続いて、どるたんソロの過去動画紹介Part2


ソロでやる時って、がっつり本気モードの時は、ほぼオリジナル曲なんだけど、若干余興モードが入っている時は、カヴァー曲を色々やる事があります。

そんな時、どんなカヴァーをやるのかというと

過去動画の中に「(少しだけ)歌ってみた」というシリーズがあって、それは、自宅で洋楽曲を弾き語っているもの。自宅なので、あまり大声で歌えないし、本気スイッチも入っていない、ユルっとカヴァーなのですが、いくつか紹介すると

これは、ストローブスというバンドのカヴァーで、ジャンル的には(アコースティック多めの)プログレって感じ。この曲は日本題『骨董品』というライヴアルバム1曲目に収録されています。

ストローブス『骨董品』

もう1曲

これは、Peter Hammillのカヴァー
Peter Hammillもジャンル的にはプログレに入れられがち。でもジャンルはどうでもよくて、音楽が好きだから聴いています。
原曲はもっと重いロック的なサウンドの曲。
『Enter K』というアルバムに収録されています。

PETER HAMMILL 『Enter K』

プログレ系のレコードやCDけっこう多めに持っているけど、「プログレ好き」という自覚は薄くて、ジャンルに関係なく、心に響く音楽が好き。

「(少しだけ)歌ってみた」シリーズはいっぱいあるから、少しの間、こんな感じで取り上げていこうかな

※4/21の弾き語りLIVEでこの辺の曲をやるわけではありません。

4月21日 川越大黒屋食堂LIVEに向けて 過去動画紹介

4月21日(日)川越 大黒屋食堂でのLIVEは、どるたんがソロ弾き語りで出演します。


川越 大黒屋食堂は、どるたん+しゃあみんで何度も出演してきましたが、ソロで出演するのは、2016年以来。その時が大黒屋食堂での初ライヴでした。

2016年6月11日 川越大黒屋食堂での初LIVEより

さて、その大黒屋食堂でのソロ弾き語りを約10日後に控えた今日、旧Twitterで「どるたんのソロ弾き語りはこんな感じ」という動画を2本ほど紹介しました。

ブログの方でも取り上げたいと思います。

まずはこれ!

2012年7月28日 阿佐ヶ谷Yellow VisionでのLIVEから Pink Floydのカヴァーで「Flaming」


そして1曲目と同じ日のLIVEから、もう1つ

The Rolling Stones – 100 Years Ago
R.E.M. – Imitation of Life
David Bowie – Be My Wife
The Roosters – Case Of Insanity
4曲をダイジェストで。

もう12年も前のLIVEなので、全然「どるたんのソロ弾き語りはこんな感じ」ではなさそうです。
さらに言えば、この辺のカヴァー曲を演奏する予定はございません。

じゃあ、なんでこれを取り上げたのかといえば、どるたんの趣味の一端を知ってほしかったから。

でも、逆にこれで「なるほど、どるたんの趣味ってこういう感じね」と、判断してほしくはなくて、例えばこういう昭和歌謡アイドル曲も大好き(最も最近の演奏動画です)

とはいえ、4月21日、川越 大黒屋食堂でのLIVEでは、アイドル曲、歌謡曲などを演奏する予定も全くございません。

まあ、どうなるか、どんな曲を演奏するかは、当日観てくれた方々だけが知る特権。秘密の世界。

という事で、ぜひ観に来て確かめて下さい。

共演のloachも最高に素敵なアーティストです。
loachの動画も勝手に1本、1番新しいやつを紹介します。

それでは4月21日、川越大黒屋食堂でお会いしましょう!
よろしくお願いいたします。

明日です! Goodstock Tokyo公演 過去動画紹介3

昨日、一昨日のブログ
「4月6日 Goodstock Tokyo公演に向けて 過去動画紹介1」
「4月6日 Goodstock Tokyo公演に向けて 過去動画紹介2」
につづき
過去動画紹介Part 3です。

その前にまずは、4月6日、Goodstock Tokyo公演よろしくお願いします。


これまでに何度も書いていますが、私たちが、Goodstock Tokyoでのワンマン公演を出来るようになったのは、PANTAさんがつなげてくれたから。
(過去ブログ「PANTAさんとGoodstock Tokyo」参照)

そんな事もあって、Goodstock Tokyo公演では、ある時期から毎回、必ず1曲はPANTAさんの曲を演奏しつづけています。

という事で、今日の過去動画紹介は、昨年のワンマン公演から、PANTAさんの曲ばかりを演奏しているダイジェスト動画を。


2023年11月5日 Goodstock Tokyo
2022年4月10日 Goodstock Tokyo
どるたん+しゃあみん ワンマン公演より

「あやつり人形(PANTA)~少年は南へ(頭脳警察)~ナハトムジーク(PANTA)」


2023年8月6日 Goodstock Tokyo
どるたん+しゃあみん ワンマン公演より

「ひとつぶの種になって(頭脳警察)~「 時々吠えることがある(頭脳警察) ~落ち葉のささやき(頭脳警察)~ 心の落ちつき失せて(頭脳警察)~ マーラーズパーラー(PANTA)~ ふざけるんじゃねえよ(頭脳警察)」


私たちは、ふだんからGoodstock TokyoではPANTAさんの曲を取り上げてきましたが、昨年の7月7日にPANTAさんが亡くなった後、8月6日のGoodstock Tokyoでは、PANTAさんの曲を10曲演奏しました。
(その日のブログ「暑く長く奇妙な1日」

明日も、何かやるつもりです。
勝手に歌いついでいきます。

では、また明日。
出来れば会場でお会いしましょう!

4月6日 Goodstock Tokyo公演に向けて 過去動画紹介2

昨日投稿した「4月6日 Goodstock Tokyo公演に向けて 過去動画紹介1」のつづき
過去動画紹介Part 2です。

その前にまずは、4月6日、Goodstock Tokyo公演よろしくお願いします。



2016年12月28日、前橋CoolFoolでの「ばるぼらの歌」
この頃は、色々な所で演奏していました。
「ばるぼらの歌」は、Valvola IVというユニットのために作った曲だけど、その後、すっかりどるしゃあのレパートリーとして定着しています。
最近の演奏とは、少しだけ印象違いますね。


2017年4月6日 渋谷La.mama サラプロデュースナイト『春色のアルバム』にて
「Emiliani」「Brescia」
新曲です、と紹介しているので、まだ出来立てのイタリア題材曲ですね。
チェロもメロディーラインも探り探り曲を組み立てていっている感じ。

2017年の4月6日って事は、ちょうど7年前。えっ?7年も前!?
この後から、イタリアを題材にした曲を色々作って、イタリア題材曲だけでCDを出したのが、2019年で、CD持って色々な所へ行商行脚しようと思っていた矢先にコロナ禍になり、行商どころかライン自体が出来なくなりました。なんだか、その後の数年間は、ふっとどこかに無くなってしまったような感覚があるのだけど、みなさんはいかがですか?


と、こんな感じで、土曜日のワンマンまで過去動画を紹介していこうと思います。
とりあえず今日も2本!
観てもらえたら嬉しいです。
LIVEに来てくれたらもっと嬉しいです。

では、また明日。

新曲「戦禍の街」のこと

11月20日、どるしゃあGoodstock Tokyoワンマン公演から、新たに1曲、動画をYouTubeにアップいたしました。

当日は、新曲を2曲初披露したのですが、そのうちの1曲「戦禍の街」です。

どるたん+しゃあみん「戦禍の街」

リハで多少作りこんでからの、初披露。

歌詞の説明を自分であれこれ言うのあまり好きじゃないんだけど、説明すると喜んでいただけることが多いので、少し説明します。
喜んでもらえるのは、説明しないと分からないような歌詞ばかり書いているからですね、きっと。

「戦禍の街」というタイトルですが、どこか特定の街について歌っているわけではありません。
今は観光客が来るような街だけど、かつては、そこで大勢の戦死者が出た、世界中のどこにでもある、そんな街。
そこで、旅人が何を感じたか、ただそれだけの歌です。

実際にどこを旅している時でも、こういう気持ちになる事があります。
ここで過去に何があったのか。
今は、楽しく過ごしているけれど、過去には悲惨な出来事があった場所かも知れない。
そして、この先、いつまたそういう事が起きるかも知れない。
言葉には表していないけれど「だから今を大事にしたい。」という思いも込めています。

歌詞は以下のとおり。
TikTokなんて、10年後、20年後には「何のこっちゃ?」になりそうな言葉ですが、あえて使ってみました。
2022年に作った歌として、(自分の)歴史に残る事でしょう。

「戦禍の街」

分かり始めた この街をつつむ哀しみ
曲がり角には うずくまる影が
光の射さない 路地を歩けば
誰かの気配だけがある 
それは 時の狭間に 落ちていった 魂 

遠い国から来た少女が (かつて)血に染まった壁の前で
楽しそうに笑い 楽しそうに踊る 楽しそうな動画を  
TikTokにアップした

時の流れが 悲しみ 憎しみも 怒りも 消してゆく
だけども過去は 今も  そこにある
螺旋状になって 今と過去が重なる 
美しい景色と  血塗られた歴史が
ひとつになる時がある


「本棚」(Live動画アップしました)のこと

先日、11月20日、どるしゃあGoodstock Tokyoワンマン公演から、1曲、Live動画をYouTubeにアップいたしました。

アップした曲は「本棚」

どるたん+しゃあみん「本棚」

当日、本編で演奏した曲は、どるたん+しゃあみんとして活動を始めてから作った曲ばかりでしたが、1曲だけ10年ちょっと前に作った曲を演奏しました。
それがこの「本棚」

当時、バンドをやっていたのだけど、私の作る曲は、基本的に暗いし、遅いし、あまりバンド向きじゃなくて、「明るくてノリの良い曲が欲しい」というメンバーの希望があり、がんばって(無理して)作った曲。
ふだん私は、曲を作る時に、誰かの曲を意識したり、コード進行を真似したり、という事をした事がなくて、頭の中に浮かんでくるにまかせています。
結果として何かに似ている事は、あるかも知れませんが、他の曲を意識して真似しようとした事はありません。

ただこの曲だけは、ちょっと意識した物があります。
それはMott The Hoople
曲を具体的に真似したわけではないのだけど、Mott The Hoopleの「All The Way From Memphis」とか「Roll Away The Stone」とか、ああいうノリの曲を書きたいと意識して作ってみました。
あまり成功しているとは思わないけど。まあ、そういう気持ちで書いた曲。
長い活動歴の中でただ1曲だけ、何かを意識して作った曲。

それを最近、どるしゃあで取り上げるようになったのは、わけがあって、やはり、どるしゃあ曲も暗い、遅い、そして長い、そんな曲が多いので、少し気分転換できる場面を設けたかった。

あとは、この曲の歌詞。
実はけっこうどるしゃあの世界観にあっている、と初演時に感じたのです。

「明るくてノリの良い曲」というリクエストに応えて、がんばって作り出してはみたものの、歌詞までは明るくならなかったのよ。

一見(一聴)明るく聞こえるし、誰かに語りかけているような態で書いているけど、これ本当は

「本棚に囲まれた部屋から出られない男が、自分自身に語りかけている歌」

なのです。
まあ、自分の事ですけどね。
なんともどるしゃあ的でしょ?

そういう歌なので、しっかり気持ちを込めて歌えるのも、どるしゃあ的。
~「夢の浮橋」を渡り「夢の駅」に着いたら「キルヒャーの世界図鑑」を広げてごらん~
のくだりは、特に、毎回泣きそうな気持ちになります。
本の内容や、いつ、どんな気持ちで読んでいたか、とか、そういうものがたまにドッと頭(心?)の中に流れ込んできてしまう事があるのです。

歌詞を全編載せると

「本棚」

もしも今スグに遠い世界へ行きたくなったら
ぼくの本棚を旅してごらん
まばゆい光が見えるだろ? そうさあれが
『ブライト・ライト・ビッグ・シティ』の灯りさ
『中国行きのスロウ・ボート』に乗って、
『西方の音』に『耳をすませば』
『深夜特急』のレールの音と共に
『亡命旅行者は叫び呟く』

ほんの少しだけ 知らない街を歩きたいのなら
ぼくの本棚を歩いてごらん
その坂道を登った所にあるのが
『夢の木坂分岐点』さ
『コルシア書店の仲間たち』に会ったら
『見知らぬ旗』の下に集おう
『燃えつきた地図』は『花ざかりの森』へと
『微熱少年』を連れて行く

『夢の浮橋』を渡り
『夢の駅』に着いたら
『キルヒャーの世界図鑑』を広げてごらん
『争いの樹の下で』『「救い主」が殴られるまで』
『アリスの穴の中で』眺めていればいいさ

Book is Real
Book is Illusion
Book is My Life


もしも 心の闇を覗いて見たくなったら
ぼくの本棚を覗いてごらん
『赤い部屋』の中で『踊る一寸法師』が見えるかい?
『蠢く触手』が『芋虫』みたいだろ?
『押絵と旅する男』と一緒に
『海底の魔術師』に会いに行こう
『幻影の城』から『暗黒星』を見上げて
『人でなしの恋』もたまにはいいさ

Book is Real
Book is Illusion
Book is My Life


という歌詞。
当時、天井まであるような本棚に囲まれた部屋に生息していたので、その本棚に並ぶ本を眺めながら、背表紙のタイトルをランダムに取り上げて歌詞になるように並べてみたら出来上がりました。
本のタイトルは、特にジャンルや著者にこだわりなく、目に付いたもの、使えそうな言葉で選んだのだけど、3番だけは、全部、江戸川乱歩の作品名になっています。そこだけ、ちょっと特別。

Barclay James Harvest というバンドの曲で「Titles」という曲があります。
これは、The Beatlesの曲のタイトルを色々と歌詞に組み込んでいるもので、手法としてはそれと同じ。
作った時にはそれは特に意識していなかった、というか、「Titles」の事知らなかったのですが。

さて、そんな私の本棚。
当時は、出入り口以外は全部天井まで本棚みたいな部屋に暮らしていましたが、今、手元にあるのは、ごくごく1部だけ。
隙間家具みたいな縦に細長い本棚と、大きいスチール製の本棚(こちらは手前にCDが置いてあるので、奥にある本の背表紙がほとんど見えない構造)だけ。
なので、今だったらこの歌詞は絶対に書けなかった、あの頃だから書けた歌詞。

ちなみに今の隙間家具的本棚を1部お見せいたします。
写真撮影用に並べ替えたりしていないありのままの私。じゃなくて本棚。

Roger Waters – Comfortably Numb 2022

この数日間、20日にどるたん+しゃあみんのワンマン公演があり、同日夜には、ワールドカップ2022カタール大会が始まり、心の中は大忙し状態。
どうにか一試合でも多く観戦したいというサッカーモードと、ワンマン公演の余韻からか新しい曲の欠片が浮かんできて(は消えていってしまうので)、ギターやキーボードを手にしては形を残す作業に追われています。

そんな中、YouTubeのRoger Watersチャンネルにて、突如として公開された動画がこれ。
「Roger Waters – Comfortably Numb 2022」

Roger Waters – Comfortably Numb 2022

チャンネル登録しているので、新着動画の案内が来ていて、すぐに観たのだけれど、鑑賞中は完璧にこの世界の中に引き込まれ、その時間だけは、サッカーも音楽作成も頭の中から消えてしまいます。

数回繰り返し観て、その間、何度もじわんと涙が浮かびました。

この曲で涙を流すのは、たぶん三度目。

一度目は、1990年 Roger WatersのBerlin ConcertをTVで観たとき。
この公演では、他にも涙が出た場面がありますが、Van MorrisonやThe Bandと共に演奏されたこの曲を観た時にもやはり涙が出ました。
この時は、曲や歌詞云々よりも、Van Morrison、The Bandがこの曲を歌う姿、そして声、パフォーマンスに心を打たれたという面が大きかったように思います。

Roger Waters, Van Morrison, The Band – Comfortably Numb

この公演のビデオはTV放送を録画したもの、後にDVD化されて市販されたもの、共に何度観たか分からないぐらい、何度も、何度も観ています。

二度目は、2002年のRoger Waters来日公演を東京国際フォーラムで体験した時。
この時はとにかく演奏もステージングも圧巻で、この曲の世界観がダイレクトに心に響くような感覚があり、呆然と涙していました。

そして三度目が、この「Roger Waters – Comfortably Numb 2022」
アレンジなどに特に大きな違いはないのだけど、2022年のRoger Watersが歌う「Comfortably Numb」の説得力たるや。
そして、歌詞が(部分的にではありますが変換脳を通さずに)ストレートに心に伝わるようになったように感じます。これは60数年生きてきた結果自然に身についたもの。
さらに、この曲を形を変えて何度も体験しているうちに、私の中での重要度もアップしているのかも知れません。
様々な要因が絡み合って、この「Comfortably Numb 2022」は自分の中で特別なものとなりました。


私にとって、Pink Floydといえば、Syd Barrettが超特別な存在なのですが、Syd Barrettがいなくなってからの(というか、Pink Floydの歴史の中のほとんどに実体としてのSyd Barrettはいないのだけど)Pink Floydの中で、一番重要な存在が、Roger Watersなのです。

私がPink Floydで好きなアルバムを3枚あげるとするならば

  1. 「夜明けの口笛吹き」
  2. 「炎~あなたがここにいてほしい」
  3. 「ファイナルカット」

となります。
ちょっと一般的なファンのチョイスと違うと思われるのが、3に「ファイナル・カット」が入っていること。このアルバムは、かなりRoger Waters色の強い、ソロアルバムといってもよいぐらいに強い、そんなアルバム。

このように、私にとって重要度の高いアーティスト、Roger Waters。
コロナ禍において、さらにその重要度があがったように思います。

というのも、この数年、この「Comfortably Numb 2022」以前にも、何度か、Roger Watersチャンネルの動画に泣かされているのです。

Roger Watersは、コロナのロックダウン期間中にLockdown Sessionsというリモートセッションの動画を何本かあげていて、そのどれもが素晴らしくジンと感動してしまいます。
中でも大号泣レベルだったのが「The Gunner’s Dream」

Roger Waters – The Gunner’s Dream

好きなアルバムTOP3に入る「ファイナル・カット」からの曲。
Roger Watersのピアノ弾き語りで淡々と始まる歌い出しから、ちょい涙。
曲の骨格を支えるように、ベース、キーボードが入り、ジワーンと感動が続く。
曲の中盤、「And hold on to the dream」の「dre~am」で、ドラムやコーラスがドカンと入ってきた所で、全身ゾクッとくるような衝撃波が走り涙が溢れ出す。
その後ずっと感動に包まれるように聴き進み、Roger Watersのヴォーカルに集中。
そして「And no one kills the children anymore」という歌詞が搾り出された瞬間に、また少し涙。
直後「Night after night」で再度、全員ドカンと入ってきた所で、涙の堤防大決壊。
静かにエンディングを迎え、余韻でさらに涙。

長々と書きましたが、この曲を聴いて、この動画を観て、誰もがこんな衝撃に打たれるような事はないと思います。
誰にでも軽い気持ちでお勧めできるようなものではなく、あくまでも、個人的な感情のどこかに過剰に触れてしまうのでしょう。

かような精神状態にさせてしまうRoger Waters、やはり私にとっては、重要なアーティストの1人であることに間違いありません。

そしてまた「Comfortably Numb 2022」という重要アイテムが増えました。
というお話。



Goodstock Tokyoワンマン公演を終えて

2020年10月25日(日)
Goodstock Tokyoワンマン公演を終えて

この場所で、13回目となる、どるたん+しゃあみんのワンマン公演。
コロナ以後定着した有料配信形式でのLIVE(一応限定15名の入場は可能)も、3回目になります。

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新曲「紫陽花アナベル」初披露

1月10日(金)
今年初のGoodstock Tokyoでのワンマン公演でした。

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