以前、ブログにPANTAさんから、「七月のムスターファ」をやってくれ、と言われた事を書きました。
「『七月のムスターファ』のこと」
その時は、軽くサラっと「君たちやってよ。」みたいに言われたので、あまり深く考えずに「無理っす」みたいな答えをしてしまって、それがちょっとした後悔になっている事などなど。
今でも「あれ、本気だったのかな?」と考えてしまう事があります。
で、最近「きっと本気だったんだろう。」と思い至りました。
というのは、「君たちやってよ」と言われたのは、2015年12月、小田原のライヴハウスRoute1での事。
その日のビデオを最近見返してみたのです。
この時、私は、ベースのルイス稲毛、チェロのしゃあみんとトリオで出演していました。
まあ、自分で言うのもなんですが、渾身の演奏で、最後の曲「悪魔を憐れむ歌」(日本語版)を終わった後は、とても多くの拍手、喝采をいただきました。
PANTAさんもその時客席で観てくれていたはず。
その後、最後に出演したのがPANTAさんのユニット。
からのアンコール・セッションで、PANTAさんと私たち3人で、頭脳警察の「さようなら世界夫人よ」を演奏しました。
その時、PANTAさんから「2番はどるたんが歌ってくれよ」と突然の無茶振り。
頭脳警察の曲は色々カヴァーしていたのだけど「さようなら世界夫人よ」をやったことはなくて、歌詞はうろ憶え、コードは知らない、という状況です。
まあ、なんとかあんちょこを見ながら、やりきったのですけど、ビデオを見ると、私が歌い出した時、PANTAさん、とても嬉しそうなんです。私の思い過ごしかも知れないけど。
という事で……
※秘蔵映像初公開、PANTA&どるたん withルイス稲毛、しゃあみん
(ルイスは完璧に画角の外だし、しゃあみんは真っ暗でごめん)
この後の打ち上げの席で、「君たちやってよ」発言が飛び出したわけで、これは本気で言ってくれたのかも知れない、と思ったのです。
私たちの演奏を観てくれて、さらに一緒に演奏した後に、出てきた言葉なのでね。
そう考えると、この後ぐらいから、PANTAさんと行動を共にする事が増えていくのだけど、色々なところで、音楽関係者などに私を紹介する時に「友達で、シンガーソングライターのどるたん。」と言って紹介してくれたのです。
正直、「友達」ってだけでも光栄なので、その後の「シンガーソングライター」って所をあまり深く考えていなかったのだけど、ちゃんと「音楽をやる人」として認識してくれて、しかも音楽関係者に繋げようとしてくれていたのだな。と、今更ながらにありがたみを感じています。
こちらは、PANTAさんと同じ土俵に立てているとは思っていないのだけど、PANTAさんは、「音楽をやる人」と、しっかり認識してくれていたという事で、そう考えると「七月のムスターファ」やほかの曲達を「やってよ」と言われた時に「無理無理」と断ってしまった事が今更ながらに悔やまれるのです。
もう少し自分の力量を信じてあげればよかったのだけど、冷静に見て、いまだに私、PANTAさんの足元にも及んでいないと思うのですよ。
とはいえ、この先の人生、PANTAさんの曲達としっかりと向き合って、演奏していこうと思っています。
まずはPANTAさんに繋げていただいた場所、Goodstock Tokyoで


【どるたん】
作詞、作曲、歌とギター担当