Category Archive : 私を形成しているもの

映画『大脱走』

私を形成しているもの

今の自分を形成する一部になっていると言えるほど印象に残る様々なものを「私を形成しているもの」としてとりあげていきます。他のSNSなどに投稿したものを加筆修正して再掲載しているものもあります。
※この下に書かれた年号は作品の発表年ではなく私がその作品に初めて触れた(と思われる)年。またはそのイベント、出来事を経験した年。
※ただの思い出話です。


1971

『大脱走』(1963年アメリカ映画)

簡単に言っちゃうと、第2次世界大戦中、ドイツ軍に捕らえられた連合軍の捕虜達が脱走する実話の映画化。(簡単すぎ?)

小学生の頃、TV放映時にドキドキわくわくしながら観たこの映画。
たぶん初見は1971年、私は10歳の頃

その後、TVで放映されるたびに観て、映画館(確か東急名画座)にも観に行きました。

スティーブ・マックイーン
ジェームズ・コバーン
チャールズ・ブロンソン
ジェームズ・ガーナー
リチャード・アッテンボロー
デヴィッド・マッカラム

超有名俳優揃い踏みの映画なのですが、小学生の私に一番馴染みがあったのは、デヴィッド・マッカラム。
TVドラマの『0011 ナポレオン・ソロ』(イリヤ役で出演)が大好きだったので。

(写真は自前の「大脱走」パンフレットから)

そんなわけで、一番好きなシーンは、駅でイリヤじゃなくてエリック(デヴィッド・マッカラム)が、仲間を逃がすために犠牲になるシーン。

もちろんスティーブ・マックイーンのバイクシーンもかっこよくて大好き。

そして、この一癖も二癖もある(トンネル掘り、偽造、仕立て屋、情報屋といった)スペシャリスト達が好きで好きでたまりません。

昔から烏合の衆的な群れは(反吐が出るほど)嫌いなのですが、(ひとりひとりは一匹狼的な)個性豊かなスペシャリスト達が力を合わせて何かを成し遂げる話は大好き。

「七人の侍」しかり「男一匹ガキ大将」しかり「明訓高校(ドカベン)」しかり「(グリム童話の)6人の男の話」しかり。

この映画は、そんな話達の中でも抜群に好き。
死ぬまでに、最低でも、もう1回は観たい!

Bob Dylan『Desire』

私を形成しているもの

今の自分を形成する一部になっていると言えるほど印象に残る様々なものを「私を形成しているもの」としてとりあげていきます。他のSNSなどに投稿したものを加筆修正して再掲載しているものもあります。
※この下に書かれた年号は作品の発表年ではなく私がその作品に初めて触れた(と思われる)年。またはそのイベント、出来事を経験した年。
※ただの思い出話です。


1976

Bob Dylan – Desire 「欲望」(1976年発売)

初めてオンタイムで買ったBob Dylanのアルバム。
確か発売日に購入したはず。

ある日、深夜のTV番組(たぶん11PM)を見ていたら、冤罪で投獄された黒人ボクサー、ルービン・カーターのエピソードと共に、Bob Dylanがそれに抗議する意味で作ったという曲、「Hurricane」がオンエアーされた。
早口で吐き出される言葉の迫力、歌に負けじと熱を帯びていく演奏にぶっ飛んだ。

それから発売を待ちかね、手にしたのが、この「Desire」
それ以来、とにかく聴きまくった。

特に「Hurricane」は、歌詞と訳詞を比べるように読みながら、何度も何度も聴いた。

このアルバムで、特に目立つ活躍をしているのが、スカーレット・リヴェラ。
「Hurricane」においても、曲の勢い、迫力を増しているのは間違いなく彼女が弾くヴァイオリン。
他の曲でも、実に印象的な演奏を残している。
大好き。
このアルバムは、全曲大好き。
1曲目の「Hurricane」からラストの「Sara」まで、曲の並びも素晴らしい。

Bob Dylanのアルバムで一番好きなアルバムは?と聴かれたら・・・若干はその時の気分に左右されると思うのだけど、このアルバムをあげる可能性が高い。

アルバムを夢中で聴いていた頃の自分自身が音と共に蘇る。
これは、そんなアルバムのひとつ。

※コロナ禍巣籠り中に他SNSに投稿した物を加筆修正して転載したものです
※ジャケット画像はネット上から拝借

映画『マトリックス』

私を形成しているもの

今の自分を形成する一部になっていると言えるほど印象に残る様々なものを「私を形成しているもの」としてとりあげていきます。他のSNSなどに投稿したものを加筆修正して再掲載しているものもあります。
※この下に書かれた年号は作品の発表年ではなく私がその作品に初めて触れた(と思われる)年。またはそのイベント、出来事を経験した年。
※ただの思い出話です。


2010

『マトリックス』(1999年アメリカ映画)

『マトリックス』

この映画の公開時には特に興味も無く、観ていなかったのだけど、ある日、私の元に預言者のような男が現れた。そして、熱烈にこの映画を観るように奨めてくるのだ。

「どるたんは絶対に目覚めた人」「ネオのような人間」「ザイオンの住人」「でもザイオンも・・・」「いや、どるたんはそれも分かっているはず」とか、色々訳の分からない事を熱弁する。

私のところには、たまにこういう人が現れるんだよなぁ・・・なんで?

まあ、そこまで言うなら、という事で観てみました。

2010年頃、DVDで。

結果、面白かった!

そして深いね、これ。

哲学的と言うか、宗教的と言うか、そして預言者(?)の言う通り。

私も、(私が今生きている)この世界に対してずっと違和感があったし、常に抜け出したいと思っています。なので、この映画が描きたい事は何となくだけど分かりました。

この映画『マトリックス』『マトリックス リローデッド』『マトリックス レボリューションズ』と(今のところ)3部作なんだけど、全部観てみました。

で、分からない所もけっこうあって、難しい。

まあ、そこが面白いんだけど。

その後、3作とも何度か観て、確実に理解は深まっているけれど、未だに分かったような分からないような状態。

しかし『マトリックス』3部作、1、2、3と進むに連れて戦闘場面が多くなって疲れる。もっとふつうに「話」がみたいのだな。

『ロード・オブ・ザ・リング』も、そういうパターンだったなぁ・・・その点MCUは、戦闘場面が多くなっても疲れないし面白いのはすごいなぁ・・・と、今、余計な事を考えました。

とはいえ、この『マトリックス』が描き出す世界は、私の心の一部分にしっかりと刻まれました。
4作目は映画館で観たい。

(追記)
そして4作目『マトリックス レザレクションズ』は、しっかり映画館で観ました。
その時の感想はこちらマトリックス レザレクションズ

Red Hot Chili Peppers『By The Way』

私を形成しているもの

今の自分を形成する一部になっていると言えるほど印象に残る様々なものを「私を形成しているもの」としてとりあげていきます。他のSNSなどに投稿したものを加筆修正して再掲載しているものもあります。
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※ただの思い出話です。


2002

Red Hot Chili Peppers『By The Way』(2002年発売)

Red Hot Chili Peppers(以下レッチリと表記)の事を意識して聴き始めたのは、1999年~2000年あたり。
アルバム『Californication』からのシングルカット曲「Otherside」や「Scar Tissue」、そして表題曲の「Californication」をラジオで何度か聴いているうちに気になる存在になっていた。
もちろんそれ以前のレッチリも何曲かは知っていたのだけれど、特に心惹かれるようなきっかけもなく、真剣には聴いてこなかった。

それから少しした2002年の夏に『By The Way』というアルバムが発売になる。
特別なきっかけがあったわけではないのだけれど「これは、買わねば!」と何故か強く思い、(この頃ではすっかり珍しく)発売日に購入。

帰宅後、自宅のステレオで鳴らした瞬間に、何か気持ちの良い風がブワッと部屋に舞ったような感覚。

1曲目の「By The Way」が終わらないうちに、すっかり魅了されていた。
続く2曲目の「Universally Speaking」では、心高鳴る、多幸感を味わっていた。
さらに続く「This Is the Place」「Dosed」と、とにかく一聴しただけで心に残る名曲ぞろい。特に「Dosed」の哀感、切なさ、美しさは、格別。
ほかの曲も全曲、心に残るアルバム。初めて聴いた曲ばかりなのに、CDに合わせて適当に鼻歌を歌ったりもしていた。
それ以来、聴くのはこのアルバムばかり。
家でも、車でも、仕事場でも。

私にとって、この年の夏は、完全に『By The Way』一色の夏。

そして、あっというまに、全曲憶えてしまった。
CDの時代になってから出た新譜で、これほどちゃんと(全曲憶えるほど)聴いた物は、数えるほどしかなく、その中でも、ナンバーワンの嵌り方だった。

これは、ある意味『Hotel Carifornia』のように、時代の空気を代表するアルバムなのではないだろうか!?
と個人的には強く思っている。

それ以来、レッチリのそれまでのアルバム、またこの後出るアルバムも聴きまくり、ライヴ映像を見たり、実際にライヴ会場に足を運んだりもしてきた。

その結果、分かった事がある。
それは、全ての経歴の中で、この『By The Way』が別格的に好きという事。

理由も何となく分かるのだが、それはギター&コーラスのジョン・フルシアンテが大活躍しているという事。
ジョンのいないレッチリも、レッチリ以外のジョン(ソロ・アルバム)も色々と聴いたけど、「ジョンがいるレッチリ(特にBy The Way)」がたまらなく好きなのだ。

このアルバムでは、アンソニーとのハモりが、数多く聴かれるのだけど、その2人の呼吸がこれほどぴったりあっているのは、このアルバムだけと言ってもいい。

2人の声を聴いているとたまらく切ない気持ちになってくる。
他のアルバムでも、ハモりはあるし、良い曲もたくさんあるけれど、このアルバムの時期の2人、いや4人全員の息の合い方は、奇跡と言ってもよいレベルかと思う。

これまで聴いてきた音楽の中でも、特別な一枚にあげられるアルバム。

※コロナ禍巣籠り中に他SNSに投稿した物を加筆修正して転載したものです
※ジャケット画像はネット上から拝借

映画『幸せはシャンソニア劇場から』

私を形成しているもの

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※ただの思い出話です。


2010

『幸せはシャンソニア劇場から』(2008年 フランス・チェコ・ドイツ合作)

『幸せはシャンソニア劇場から』

初見は、2010年1月飯田橋ギンレイホールにて。

簡単に言っちゃうと、不況で閉館となった劇場をかつての裏方達が中心となって再建する話。(簡単すぎ?)

見終わった後の気持ちは、なんとなく『ニュー・シネマ・パラダイス』を観た後と似たような気持ち。
この映画には、もう少し色々と悲劇的な面もあるので、似た映画というわけではなく。

それでも、似たような気持ちになった正体が何かあるとすれば、それは、「場所に対する愛情」という物かも知れない。
片や映画館、片や劇場。
そういう場所を愛し、心から必要としている人たちがいる。
そこにものすごく心を寄せてしまうのです。私。
心の中の大切な部分をギュとつかまれるような感覚。
切なく愛おしい、何か特別な感情。

この映画は、その後も配信などで何度か観ているのだけど、初見が映画館だったというのは、自分の中でこの映画の印象度をさらに高めているポイントかも知れない。

そして、この映画を観た飯田橋ギンレイホールも今は無い。
(過去ブログ「さようならギンレイホール」参照)


下の写真は、上記ブログ投稿「さようならギンレイホール」に掲載したものの再掲。
当時使っていたギンレイ・シネ・パスポート(年パス)と、ギンレイホールで買ったパンフレット

シーナ&ロケッツ『真空パック』

私を形成しているもの

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1979

シーナ&ロケッツ『真空パック』(1979年発売)

このアルバムは発売直後に入手し、以後、今日までどれだけ聴いたか分からないほど聴いています。
間違いなく1番多く聴いているシーナ&ロケッツのアルバムなのだけど、ただ「私を形成しているもの」と考えた時に『#1』とどちらを選出するか、若干迷いました。

私が初めに買ったのは、『真空パック』で、当初これがデビューアルバムだと思っていたのですが、これを聴きまくっている時期、シーナ&ロケッツのライヴにも何度か通っていた頃、「実はもう1枚『#1』というアルバムが出ている。泉ピン子のレコードを出しているエルボンレコードという所から。」という情報を入手。

鮎川さんから直接聞いたのか、鮎川さん~(シーナ&ロケッツの追っかけをしていた)友達経由で聞いたのか、なんとなく鮎川さんの語り口が脳内再生されるので、直接聞いたのかも。

しかし、そのアルバムなかなか置いてあるレコード屋さんがない!のだけど・・・さほど探し回る事もなく、神保町の中古レコード屋さんでなんなく入手!レコードの神様ありがとう。

それからは『#1』も、『真空パック』と同じぐらいの頻度で聴くようになり、今では「あれ「涙のハイウェイ」はどっちに入っていたかな?」ぐらいの混乱を生じるほど。

とはいえ、この2枚のアルバム、音的にはまったく傾向が違います。
『#1』は、ストレートなパンクロックに近い音。
『真空パック』は、ご存知YMO参加で、テクノポップ的なサウンドとの絶妙な融合を見せている。
どちらもそれぞれに魅力ある音。

『#1』のストレートなロックこそ、これぞシーナ&ロケッツ!
という思いもあるのだけど、『真空パック』は、一聴しただけであの時代の空気が蘇る、そんな魔法を持っている、自分にとって特別なアルバム。
当時の風景や、友人と過ごした日々をも心の中のスクリーンに投影させる力を持っている。まさにあの時代の空気を『真空パック』したように。
超ポップでキャッチーなサウンド&メロディーなのに、聴いていると切なくなる、そんなアルバム。

やはり、「私を形成しているもの」として1枚選ぶなら『真空パック』に決定!
今朝(鮎川さんの一周忌ですね)は『真空パック』を聴いて、ちょっと泣きながらこれを書いています。


※画像はネット上から拝借

ENO『ANOTHER GREEN WORLD』

私を形成しているもの

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※ただの思い出話です。


1976

ENO 「Another Green World」(1975年発売)

ENO 『Another Green World』(緑世界)(1975年発売)

ENOのアルバムで一番初めに買ったのがこれ。
1975年(中3の時)発売だけど、買ったのは少し経ってから。
Bowieの『Low』(1977年発売)より先に、こっちを聴いていたから、1976年頃に買ったのかな。

このアルバムは、すぐに好きになり、この音の世界に浸かり、買った当時かなり聴きまくりました。というか、ずーっと愛聴盤。
今でも、よく聴くアルバム。
ENOにとっては、3枚目のソロアルバム。
この後、遡って1st『Here Come the Warm Jets』、2nd『Taking Tiger Mountain』も聴いたし、その後のソロアルバムやコラボ作品なども継続的に聴いてきたけど、やっぱり一番好きで、一番聴き込んだのは、間違いなく、この『Another Green World』

全体を覆っている空気感がたまらなく好きです。
楽器の音色やメロディー、声、全部合わせた空気感。
『Another Green World』というタイトルや、ジャケット画像も、その空気感によく似合っていて素敵。大好き。

ゲスト参加のRobert Frippが実に良いギターを弾いています。
この方、色々な人の客演時に、とても印象的な演奏を残しているんですよね。
Peter HammillやBlondieやDavid Bowie、他にもたくさん。
このアルバムでは、「St. Elmo’s Fire」「Golden Hours」辺りのソロが、いかにもFripp節炸裂で最高。

このアルバムを聴いていると、何か心がすーっと平らになるような気がします。
「Everything Merges with the Night」なんて、もう癒され過ぎて涙が出てくるほど。

心が何かとささくれだっていた10代の頃に、出会えて本当に良かった、と思えるアルバム。


余談ですが10代の私にとって、ある種トランキライザー的役割りを持っていたアルバムが2枚あります。
それは、このENO『Another Green World』とLou Reedの『Coney Island Baby』

※コロナ禍巣籠り中に他SNSに投稿した物を加筆修正して転載したものです
※画像はネット上から拝借

T.REX『Dandy In The Underworld』

私を形成しているもの

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1977

T.REX『Dandy In The Underworld』
T.REX『Dandy In The Underworld』

T.REX『Dandy In The Underworld』(地下世界のダンディ)(1977年発売)

はじめてオンタイムで買ったT.REXのアルバムがこれ。(確か日本盤発売日に購入)
その時、私、高校2年生。

それまで、「Get It On」などのヒット曲は聴いた事があったけど、LPには手が出ませんでした。(他に聴きたいのがたくさんあったから)

だけど、このアルバムは、ミュージックライフに載った広告を見た瞬間に何かビビっときて、発売日に学校を抜け出して買いに行ったのを憶えている。

そのまま、家に帰りレコードに針を降ろす。
音が出た瞬間にゾクっときて嵌った。

部屋に広がる音に身を任せる。幽玄の世界をたゆたうような歌声に魅せられ惹き込まれていく。
それからしばらくの間、このレコードばかりを聴いていた。

そんな具合に、ずっぽりと「地下世界のダンディ」にはまっていた時期に、高校の修学旅行があった。
修学旅行初日の朝、東京駅のキオスクで買ったスポーツ新聞。
そこに見つけた、マーク・ボランの死亡記事。愕然。

初めてオンタイムで購入したT.REXのアルバムが、T.REX最後のアルバムになってしまった。

忘れらないレコード。


(この後、Tyrannosaurus RexT.REX沼へとズブズブと引き込まれていく私でした)


※コロナ禍巣籠り中に他SNSに投稿した物を編集、転載したものです
※画像はネット上から拝借

QUEEN 『Sheer Heart Attack』

私を形成しているもの

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1974

QUEEN 『Sheer Heart Atack』
QUEEN 『Sheer Heart Attack』

QUEEN 『Sheer Heart Attack』(1974年発売)

Queenにはまったきっかけは中2の時にラジオで聴いた「Killer Queen」
はじめて聴いた時から、妙に魅かれる物を感じていました。

あまりロックっぽくなく、かといって他に何か例えるような音楽もない、独自の世界。
特に、歌とギターの音色に他にはない魅力を感じていました。

中3になってから、この『Sheer Heart Attack』を手に入れてすっかり惚れ込んだ次第。

当時、Queen、KISS、Aerosmith、という3つのバンドが、(ML誌上等で)よく並び称されていたのですが、実は、私、Queen以外はほとんど聴いていません。
別に嫌いじゃないんだけど、なんとなく、ちゃんと聴かないまま今日に至ってしまいました。

さて、このアルバム、とてもバラエティーに富んでいて完成度の高いアルバムだと思います。
1曲目の「Brighton Rock」で、いきなり、めくるめくQueenワールドに連れて行かれます。ワクワク感半端ない!!
素っ頓狂な歌声とか、ギターワークとか大好き。

で、終わるとスッと「Killer Queen」がはじまるわけですよ。

この後のA面の流れも本当に秀逸。「Tenement Funster」~「Flick of the Wrist」~「Lily of the Valley」のメドレーは流れとしても美しいし、一つ一つの曲も全部好き。 

そして「Now I’m Here」で締める。完璧な流れ。

B面も好きだけど、A面だけ聴く機会の方が多いかも。

まあ、そんな風に大好きなアルバムなのですが、Queenで、一番多く聴いてきたのは『オペラ座の夜』かな。
まあ、はじめの4枚は、どれもかなり聴きこみました。

その後のアルバムも、なんとなく聴き続けてきましたが『オペラ座の夜』以後、『華麗なるレース』でちょっと気持ちが醒めちゃって、次に「おおっ!」と思ったアルバムは、なんと『イニュエンドウ』でした。

Queenは、ほとんど同時代を生きてきたバンドなのに、ライヴは全然経験していなくて、一度だけ観たのは、Queen + Paul Rodgersの横浜アリーナ。

それはそれでとても感動しましたが、フレディを一度も観ていない事は不覚という他ありません。



※コロナ禍巣籠り中に他SNSに投稿した物を編集、転載したものです
※画像はネット上から拝借

小澤征爾『ボクの音楽武者修行』

私を形成しているもの

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1976

小澤征爾著 「ボクの音楽武者修行」(新潮文庫 昭和57年初版)

※画像は自分の蔵書(ボロボロ)

今や伝説的な指揮者小澤征爾が、まだ駆け出しの指揮者だった時分に著した、若き日のヨーロッパ武者修行旅などのエッセイ。

この本は、何度も読みました。
大好きな本です。
はじめに読んだのは、高校生の頃、図書館で借りて。
後に文庫本で購入し、それからはふだんの電車移動中や入院中、海外に行く時などにもよく持ち歩いていました。


こんな事ってあるの!?というぐらいすごい話の連続。
しかも本当にあったすごい話。

小澤征爾が若い頃、ヨーロッパへと旅立ちます。
富士重工製の125ccスクーターと共に船で。

ほとんどノープランで出かけ、マルセイユからパリまでのスクーター旅、背中にはギターを背負って。

パリでたまたま知った指揮コンクール(ブザンソン国際指揮者コンクール)に出場。
そして優勝!

そこからは、あれよあれよと、シャルル・ミュンシュやバーンスタインとも邂逅。
さらにはカラヤンの弟子に!

語られるエピソード全てがあまりにもぶっ飛びすぎていて、ものすごく面白い。
しかも、ものすごい話なのに自慢話のような感触は全く感じられず、サラっと面白く読ませてくれるのは、人柄なのでしょう。

とにかく読後感が爽やか。

ずーっと後に、小澤征良(小澤征爾の娘)のエッセイ「おわらない夏」を読んだ時にも、全く同じような爽やかな気持ちになりました。

私は、人と自分を比べて、羨んだり妬んだりしない性質なのですが、これには、こんな環境に生まれたら面白かっただろうなぁ~と軽い憧憬のような気持ちは覚えました。

でも、いくら環境が整っていたとしても、これが出来たのは紛れも無く「小澤征爾」だったからこそ。

※コロナ禍巣籠り中に他SNSに投稿した物を編集、転載したものです